2004年、京都でITベンチャーを設立する。
2009年、株式会社ジェイオーシーネットワークを設立し、代表取締役へ就任する。
経営の傍ら、グロービス経営大学院にて経営学を学ぶ。
略歴
仕事へのこだわり
私たちの会社のロゴに記載されたスローガン「 Your smile is our energy.」は私自身が長年の経営を通して学んだ心がけです。この「smile」にはお客様の驚きや感動の笑顔という意味が含まれています。お客様の驚きや感動の笑顔、それを仕事を楽しむ主な原動力にしていきたいという願いが込めらえれています。
常に感謝される仕事を心がけ、期待される以上の成果をあげられるなら、達成感と充実感を味わえます。そして次の仕事への意欲と自信につながり、さらにレベルの高い仕事が出来るようになると思います。どんな仕事も、主体的に取り組み、楽しむことは大切だと感じています。他人から押し付けられた、自由意志が無視される言いなりの業務、いわゆる機械の歯車のような仕事は面白くないですよね。だからこそ、依頼された仕事には、いつでも主体的に全力で取り組み、指示待ちではなく提案型になるように心掛けています。
仕事の目的は何か、どうすれば依頼主の期待値を超えて驚いてもらえるのかを考えながら仕事をするとワクワクします。常に挑戦する事を忘れず、難しい難題に直面しても決して諦めない持久力は大切だと思います。そうする事で、筋肉のように持久力も鍛えられ、より難易度の高い、有意義な仕事にも取り組めるようになります。結果として仕事を心から楽しめるようになり、依頼主やプロジェクトチーム内でスマイルの連鎖が引き起こされ、共に成長できるパートナーシップへと繋がっていくと信じています。
今後の目標
新しい端末を独自開発したいと考えており、現在はソフトウェアだけでなく、ハードウェアの開発も進めています。新端末の形態としては、PCとスマホを融合させたようなものを想定しています。
例えば、今「パソコン」と言われて多くの人がイメージするものは、デスクトップPCやノートPCで、ディスプレイやキーボードがセットになっている形態だと思います。私が想像する未来は、レストランのテーブルがディスプレイになったり、眼鏡をかけると巨大スクリーンが現れたりと、いろんな形のディスプレイがあり、私達はそれぞれ小さなデバイスを持ち歩いています。そして、そのデバイスをディスプレイに接続するだけで、あらゆる場所から自身のコンピューターにアクセスできるというものです。
今のPCやスマホの形態に懐かしさすら感じる時代が、近々訪れるのではないかと思っています。規模の経済が働き、この端末の原価を安くできれば、きっと普及すると思います。端末開発の先に見ているのは、経済格差、情報格差などで分断された世界をネットワークでつなぐ事で、その為に自分たちにできる事をやっていきたいと思っています。
若者へのメッセージ
東京都千代田区にある国立国会図書館のカウンター上部には「真理はわれらを自由にする」という句が大きく刻まれています。これは本館の、公平に全ての人に知る自由を保障し健全な社会を育む礎となる、という決意が示されているようです。
私たちに真の知識があれば、より多くの自由を得る事ができるという事は、遠い昔から変わる事の無い不変の原則だと思います。人類史を振り返ると、支配者階級の人々が一般民衆から知識を隠したという暗い時代もありました。特定の書物を持っているがゆえに処刑されるという過激な時代もありました。幸い私たちの住む日本は、何かの本を読むだけで逮捕される事はありませんが、真理を学ぶ自由がある事の有難さを、忘れた人が多くなったのではないかと思います。
もちろん、真理を知る事の価値を認めていても、あまりにも情報が多く、情報の価値をどのように評価するのか分からない人々も少なくないと思います。その時には、手に取った本が、どれほどの長い期間、つまり数十年、数百年、数千年の歴史の流れに淘汰される事なく、人々に読み継がれてきたのかを基準に考えるのも、一つの方法だと思います。
学校は真面目に取り組めば、いつかは卒業しますが、学び続ける事に終わりはありません。福沢諭吉の学問のすゝめに、有名な言葉として「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」という言葉がありますが、その続く言葉に、「人間の賢愚の別は、学ぶか学ばないかによってできる」という下りがあるそうです。学歴が無いと嘆くより、学ぶ自由を軽んじる事を嘆くべきだと思います。「真理はわれらを自由にする」という言葉を心に留め、自由に学び続ける事ができる有難さを忘れないでください。