Ohba Kohki

大場 航期

合同会社iki-iki 代表 https://www.iki-iki-life.jp/

略歴

早稲田大学教育学部教育学科教育心理学専修卒業。新卒で松下電器産業(現パナソニック)に入社。NTTドコモとの無線機器開発営業、iモード立上げを担当。「幸之助de人間力UP塾」等の各種モバイルサービス企画事業化や、国内外展示場独自の体感型コンテンツ等の企画・ディレクション等、社内コンサルティング部門にて各種プロジェクト支援を行う。2021年12月に独立。現在は地域住民同士の共助プラットフォームを全国に拡大中。

現在の仕事についた経緯

課題先進国日本において、最も深刻かつ不可逆的に進む超高齢化社会を見据えた時に、幼少期の頃様々な形で近所付き合いにより助けられた原体験が背景としてありました。国は弱っていく高齢者に自助を押し付け、縦割りの行政サービスでは十分な生活支援が望めない状況を打破するには共助しかないという確信のもと、血縁に次いで所縁の深い地縁で結ばれた地域住民が互いに助け合うスキームを構築できれば、この社会課題は実は容易に解決できるものであることに思い至りました。
誰もがからだ一つでできることであれば、貢献意識の高い地域住民の殆どが対応可能なサポート体制が構築できます。その具体的なノウハウを、これまで培った事業構想の具体化スキルやITスキル等によるパッケージ化で実現しました。

仕事へのこだわり

配属された部署は正に携帯電話が本格的に普及し出すタイミングであり、NTTドコモと共同で商品を開発・納入することがミッションでありました。その中でも主たる役割はNTTドコモの顧客窓口として、実際に商品を開発する事業部(当時の松下通信工業PC事業部など)との顧客要望を含む様々な調整や検討内容を協議し、全スタークホルダーにとって最適な着地点を見出すことでした。
そうした中で私が貫いてきた姿勢は、顧客要望が開発側にとってあまりにも高いハードルとなるものや、逆に開発サイドの主張が顧客要望を蔑ろにしていると判断できるものについては、双方に対し毅然とした態度で臨み、あるべき姿について議論を重ね、最善の落とし所を提案することでした。
双方の顔色を窺うのではなく、自らの考えや主張を臆せずに伝え切ることで、解決に向けた方向性を見出すきっかけを作り出しました。簡潔に言えば、おかしいものはおかしい、こうすることが最善ではないかといったことを、自分の奥底にしまい込むのではなく、忖度せずにはっきりとものを言うという姿勢です。
配属部署の上司や先輩に対しても同じ姿勢を貫き、時には軋轢が生じることありましたが、そうなることを承知の上でぶつかり続けることで、最終的には最適解を引き出すことに成功しました。その姿勢はミッションや役割が変わっても、いかなる状況においても貫き通してきました。
もう一つのスタイルは即断即決、有言実行です。物事や課題解決に向けた材料がある程度揃えば、あれこれと悩まず、まずやってみるということです。いわばPDCAを積極的に回すということであり、ある程度のリスクを厭わず実行に移すことを貫いています。

若者へのメッセージ

何事にも失敗を厭わず、大胆に行動してほしいです。リスクを回避することばかりを考えていたら、それこそ何もできません。野球はピッチャーがボールを投げなければ何も始まらないのと同様、まずやってみないと何も起こりません。何も起こらないということは、ただひたすらに停滞状態が続くということです。
人間は本来、日々成長するものですが、成長につながらない唯一の状態は何もしないことです。仮にやってみた結果が思うようにいかなかったり、状況としては失敗に思われるものであったりしても、今後同じような状況を迎えた場合、少なくとも同じことはしないという意味では糧となり、成長に繋がります。
月並みですが人生において失敗ということはありません。唯一の失敗は、挑むこと、やり続けてきたことをやめてしまうことです。試行錯誤し、他人の力を借りながら成功するまでやればいいのです。そのためには目標を高く設定するのではなく、ある程度容易に実現できるもの、即ち通過点を数多く設定するといいでしょう。そしてその通過点は、真の目標から逆算して設定することが重要です。
「目標を達成するためには〇〇をすべきである。〇〇を達成するためには□□をすべきである」というように構造化していくと、最終的に自分が日々何をすればいいのかが明確となります。
このアプローチにより、夢のようなことも必ず実現できます。そのためにも「やってみる」ことが重要であることがお分かりかと思います。自分の可能性を信じ、行動し続けることを自らのスタイルに取り入れていただければ幸いです。