Iwabuchi Seigo

岩渕誠悟

合同会社SOPDESIGN 代表社員・業務執行役員 https://www.sopd.space/

略歴

千葉県佐倉市生まれ。桑沢デザイン研究所空間デザイン専攻。同校卒業後、有名建築家のアトリエやハウスメーカー営業職を転々としながら「建築(ウチ)と自然(ソト)の融和」の重要性に気付き、ガーデン・ランドスケープデザインの世界へ。2016年、S.O.Pを設立。国内海外の大小様々なプロジェクトに携わり、2020年に合同会社SOPDESIGNに改称。
現在は、店舗や住宅のリノベーション企画やYoutube channelなどで繋がったアーティスト・起業家達と自社設計施工運営のキャンプ場作りのプロジェクトに取り組む。

現在の仕事についた経緯

子供の頃から自分の興味の無い事は徹底してやりたくありませんでした。
逆に興味のあることは、何時間でも没頭して出来たので、よく授業をサボって絵を描いたり、美術館へ行ったり…
その自然な流れでデザイナーとなりましたが、いざなってみると、自分はそのクリエイティブな仕事の中でのやりたい事、興味のある事は多すぎて、一つの職能に拘る「スペシャリスト」には向いてないかもなと思ったんです。
そこで活動を広く浅く拡げていって、深掘りが足りない時には自分よりも優れた仲間を頼ってしまって、結果として面白いことが出来ればよいじゃないか。と思うようにしました。それは、若い頃に「建築家は貧乏なのが当たり前だ」と教育されたことも影響しているかもしれません。設計の事だけ考えていたらそうなるかもしれないけど、そこを上手い人に頼ったらそうはならないかもしれないでしょ?と何でも頭から決めつける事をしないように気を付けています。
その結果が現在の仕事の形となっているように思います。

仕事へのこだわり

現在の会社名(Sence of proportion)にもしている通り、自分自身にも、相手にとっても「何がこの人にとっての大事なことなのか?」優先順位を定めることを常に意識しています。お金もかからず、機能も完璧、時間もかからない。そんな誰しもが喜ぶ100点満点を目指すことは素晴らしいことですが、同時に全てを解決しようとすると逆に身動きが取れなくなってしまいます。
それよりも今、「このお客様がしたいことはまず第一にこれなんだ。」、「これは今はまだ妥協しても大丈夫ですよ。」と道筋を作ってあげるようにしています。正解は一つじゃありません。相手の考え方一つで変わってしまいます。
そのため、常に肯定観念は持たないようにしています。すると、一つの突破口から自然と全体が紐解けていく気がします。

若者へのメッセージ

今は、僕が若い時よりも更に「選択肢が多過ぎる時代」でやりたい事が見つからない、漠然と何をしたら良いか分からないという人が多いと思います。やりたい事があれこれ浮かぶ人は良いけれど、何もしたくないって人はそれもトコトンやってみると良いと思います。
飢える寸前までいってみたり、あまりに暇すぎて発狂しそうになったり。
僕はアジアによく行くので、現地の貧しい暮らしをしている子供も見ていますが、彼らはアメ玉ひとつもらったくらいでも相当なの幸福感を得られます。お腹が空いてたらなんでも美味しいのと同じです。まず自分を飢えさせてみると、自分が何をして喜びたいかが見えてくるかもしれません。
僕も起業する時はそのくらい辛くて、このままずっとやらないならもう死んでるのも同じ!やろう!と思い切りました。
それから今の仕事を辞めたいと思ったことは一度もありません。
会社員にももう戻れないだろうし。そう思って腹くくっちゃえば、怖いものなんて大抵無いと思いますよ。