8歳よりフィギュアスケートを始める。明治大学在学中に全日本学生選手権(インカレ)にて3位入賞。大学卒業後プロに転向し「PRINCE ICE WORLD」のアイスショーチームに27年間在籍。
2010年フィギュアスケートを題材とした映画「COACH」で主演を務める。
2012年スカイコート株式会社入社。女性プロジェクトやアイスダンス高橋大輔選手とのプロジェクト「D-color」などさまざまなプロジェクトを発足。2019年取締役社長就任、現在は代表取締役社長を務める。
著書には『初めてのマンション経営』(経済界)などがある。
略歴
現在の仕事についた経緯
私が今社長を務めるスカイコート株式会社は、私の父・西田鐵男が1969年に創業した会社です。プロフィギュアスケーターとして活動していた私に“経営を経験させたい”という父の想いを受けて2012年に入社しました。
ところが、その想いを深く聞くこともなく、多忙だった父は私の入社2ヶ月後、突然亡くなりました。「経営どころか普通の会社員経験も少ない自分に、いったい何ができるのだろう」と、行先を失った私には不安しかありませんでした。
ただ、「これまでも何度もスポーツの世界で逆境を乗り越えてきたはずだ」と自分に言い聞かせ、考え抜いた結果、“お客様に喜んでいただくこと”はフィギュアスケートと共通ではないかということに気づき、そのことをテーマに会社においても同じことをやり抜こうと腹をくくりました。そうなると、毎日コツコツと練習を重ねてきたこれまでの世界と同じ、日々の努力の積み重ねです。
個人競技しかしてこなかった私にとって、現在はチームメイトが社員です。日々一緒に成長を感じながら切磋琢磨しています。
仕事へのこだわり
創業者である父より、幼い頃から、“感謝の心を持つように” “一度決めたことをやり通す” “社会に貢献して恩返しする” と言われ続けていました。
本来でしたら時間をかけて父の背中を追っていこうと思っていたところ、かなわない話となったため、自分で思い出せる父の背中を追い、追い越さねばなりません。アスリートだった時に大切にしていた「ぶれずに前に進む」と父の言葉を胸に刻み、お客様に喜んでいただくために新しい企画を打ち出してきました。
オーナー様への感謝の会で「スケート教室」を開催し、また知的障害のアスリート団体「スペシャルオリンピックス日本」へのサポート、女性プロジェクト、アイスダンス高橋大輔選手とのプロジェクト「D-color」を進めていく中で、お客様に喜んでいただくことがビジネスにも繋がるということを学びました。
自分が信じていることを信じぬき、可能性を信じ挑戦すること。この徹底したスタイルは、スケーター時代も今も変わりません。
若者へのメッセージ
夢や目標を持つ、ということを意識してほしいと願います。
夢や目標は、イメージを持つことだけでも十分意味があります。イメージは、動いていく方向を示す大切な道標です。そして、高ければ高いほどよいと思います。
失敗したらどうしようと恐ればかりにならず、先ずは自分を信じ一歩を踏み出した時、素敵なことが待っていると思います。
私自身、これからも拘りを持ち続け、感謝の気持ちを大切に、日々精進してまいりたいと思います。