Masuda Akio

増田 昭雄

株式会社マスパック 代表取締役 https://masspack.co.jp/

現在の仕事についた経緯

弊社は私の父が1968年に大阪で創業した会社で、私が中学生の頃には、工場での仕事を手伝うこともありました。
大学を卒業後は、都内にて紙の流通を手掛ける専門商社に就職しました。
「紙」に関わる仕事を選んだのは、やはり「いつか家業を継ぐのだろうか」という思いがどこかにあったからです。
その5年後に父から仕事を手伝うようにとの話があり、私も仕事柄、海外勤務で日本を長くあける可能性があったため、この機会をターニングポイントとして捉え、弊社に入社することを決意しました。その後、2000年に事業承継を経て代表取締役に就任したという流れです。

仕事へのこだわり

私自身はもともとリーダータイプの人間ではなかったこともあり、経営者としての器にふさわしいのか疑問に思いつつも、ただ責務を全うする思いで、真面目にコツコツと取り組むことを大切にしています。
一方で、常に新しいもの、変わっているものを探さなくてはいけないというマインドは父から私へも受け継がれているように思います。
販促物は、お客様側も常に新しいもの、安いものを探されていることもあり、弊社の商品がニーズに合致すれば、広告代理店よりも大手印刷会社よりもスピード感とコスト面に優れている弊社が選ばれることも往々にしてあります。
このように新規のお客様を獲得できる喜びを味わうためにも、常に変化し続ける姿勢は今も先も変えてはいけないと思います。
会社としては、「マスパックと取引してよかった。マスパックに入ってよかったと思える会社づくりをしよう。」という経営理念を掲げていますが、私は経営者として特に、従業員に「入ってよかった」と思ってもらえるような会社をつくることが最も重要だと考えています。
ひいては「1人は皆のために、皆は1人のために」という言葉を体現できるよう、社員1人1人が同様の意識を持ち、またそんな風土を醸成するべく私自身も邁進し、全社一丸となって喜びも辛さも分け合えるような会社でありたいと思います。

今後の目標

会社組織である以上、たゆまぬ発展は常に展望として掲げています。
具体的には、先代から会社を引き継いだ際に3億だった売上を現在9億まで伸ばしたため、さらに10億、そして約5年後の事業承継時においては15億、20億を達成したいというのが直近の目標です。
そのためにも、お客様と直取引をさせて頂いている強みを活かし、今後は紙製のディスプレイ商品だけでなく、クライアントのニーズに合致するような製品を広く提案することで、取引内容のボリュームをアップさせる「横展開」を検討しています。
また、我々の納品物をそのまま納品するのではなく、お客様の各店舗にお送りする発送業務の請負を「縦展開」として既に行っており、好評を得ています。
さらに、弊社には印刷会社出身でデザイナー経験の豊富な社員がいるため、お客様がデザイン会社様に外注されているような案件を、こちらで一括して請け負うことによって、さらに事業の奥行きが広がるのではないかと期待しているところです。

若者へのメッセージ

「1人は皆のために、皆は1人のために」という精神を口で唱えるのは簡単ですが、実現していくことは非常に困難を極めます。
今の世界情勢を見てみれば、あらゆる国が自国主義や自己中心的な考えの中にあり、それが国と国の対立を呼んで、多くの人が不幸になっています。
日本人は古くから、共存・共栄や自利利他といった精神を持っていましたが、今はどうでしょうか。
若い皆さんにぜひ知って頂きたいのは、大人はお金ばかりで動いているわけではないということです。
したがって、経済中心主義ではなく、少しでも「皆のために」という利他の心を持って頂きたいですし、就職先を探す際にも、給与等の待遇だけで選ぶのではなく、ぜひ理念などに共感できるかといった部分も覗いてみてほしいと思います。