Adachi Jiro

足立 治朗

長尾産業株式会社 代表取締役社長 https://nagaoltd.co.jp/

略歴

杏林大学社会科学部を卒業後、新卒で専門商社に入社。4年勤務した後、縁が合って長尾産業に入社。入社後は計測器や試験機の営業に従事。2019年より同社取締役、2021年10月から現職。

現在の仕事についた経緯

学生時代、接客業、工場の現場作業、引越しスタッフ、コンサートスタッフなど数多くのアルバイトを経験しました。その過程で様々な立場の方を自分の目で見て感じ、「自分には営業しかない」と確信したため、前職に営業職として就職しました。
少しずつ業務を理解し始めた4年目に、知人を経由して長尾産業の創業者から営業を手伝って欲しいと声が掛かり入社することになりました。
前職では購買力の高い顧客を偶然担当し、更に企業力(会社の名前)で売上げを上げていましたが、当時は「自分には営業力がある」と良い意味で勘違いしており、転職に際し何も恐れることはありませんでした。しかし入社後直ぐに現実を知り、このままでは大変な事になると気付くことになりました。

仕事へのこだわり

人が人に物やサービスを提供する限り、営業の本質は不変だと考えています。何故お客様は物やサービスが必要か?私は「今まで・・・で失敗したから」「既に現在・・・で困っているから」「このままだと近い将来に・・・で困るから」このように過去・現在・未来のお客様の悩みを一緒に解決することだと考えています。そしてお客様が面倒と感じることに対応してこそ利益が得られると営業経験の中で感じています。
お陰様で長尾産業には創業当初から「誠実」「熱意」「謙虚」という3つの信条があり、「永続と発展」という綱領があります。私を含む長尾産業の全従業員は出会った全ての人に「誠実」に「熱意」を持って「謙虚」に接し、決して横柄な振る舞いをしてはいけないということ。そして「永続」するために人材育成を大切にし、昨日より今日、今日より明日と一歩ずつ「発展」するということを、決してブレる事のない会社の指針にしています。
長尾産業の主要な業務は業界の中でもかなりのニッチな「振動」をキーワードに、計測器、試験機の販売と試験業務の二刀流になります。今のところ業績は好調ですが、だからと言って直ぐに売上が10倍、人員も10倍とはいきません。
全ての取引様に感謝を忘れず、身の丈にあった経営を今後も継続していきます。何より長尾産業が好きで働いている全従業員への感謝も絶対に忘れてはいけません。長尾産業は大きくなることを目指していません。全従業員の幸福度が高い「良い会社」を目指しています。

若者へのメッセージ

皆さまは「聞いた事のある会社で」働きたいですか?それとも「聞いた事のある会社と」仕事がしたいですか?企業の「働きやすさ」は、実は一般的に福利厚生の充実度や給与、休日数など会社案内を見れば直ぐに理解できますが、それは本当に大切でしょうか?
私は「働きがい」が「働きやすさ」よりずーっと重要だと思っています。ところが「働きがい」は人の内面にあり中々見ることが出来ません。そのためたくさんの企業を見て、自分でその会社の従業員を観察して判断しなければなりません。
見るポイントは目に見える製品や立派なオフィスでは無く、実は社員1人1人の挨拶や立ち居振る舞い、社内の整理整頓、トイレの掃除の有無かもしれません。私は綺麗な環境に綺麗な心が宿ると思っています。