Akitaya Satoru

秋田谷 悟

居酒屋秋田や 代表 https://akitaya-nagareyama.com/

略歴

学習院大学経済学部卒業後、松下電器産業株式会社に入社。大手法人営業、商品営業、出向責任者等一環として営業を35年間勤め上げ、2016年に居酒屋秋田や開業。柳家緑也ファンクラブ代表として地元流山で本格的寄席『おおたか寄席』を立ち上げ、2022年には幻冬舎から『居酒屋秋田や奮闘記』を出版。

現在の仕事についた経緯

広島での販売会社出向時に父親が免許取り立ての暴走車に撥ねられ交通死。人生は儚い。その2年後に母も仲良く父親の元へ。自分の人生、好きなことをやらないと。一日一日を大事にと教えて貰った気がします。会社生活はそれなりにやりがいもあり、充実感もあるものの、組織の歯車でしかない自分に気が付いたのが50歳過ぎた頃でした。
お客様へご満足と小さな幸せを提供し、お客様からお金を頂くのだから私も幸せになります。その小さな幸せに関わりたいとの思いで35年の会社勤めを終え、居酒屋稼業を始めました。食事とお酒に関わる居酒屋以外は全く考えられませんでした。

仕事へのこだわり

会社勤めの時は時代背景もあり、がむしゃらに働きました。休日出勤、深夜残業は当たり前、決算期末等は徹夜もやりました。仕事が終わるまでは帰れませんでした。今は働き方改革等であり得ないのでしょうが、徹底してやり切ることで見えてくることも多くありました。現場で理不尽なこと、不効率非合理的な業務を経験することで、現場で起こっていることの真実を見極めることが出来るようになりました。そのおかげで年齢と共に部下や後輩とのコミュニケーション能力が高まったと思います。組織を動かすのも、この現場感覚を身に着けているか否か、コミュニケーション能力の有無で大いに変わってきます。
若いうちは徹底して現場業務に精通することを自ら求めるくらいの前向きさも大事だと思います。そして学んだのは中途半端な仕事をすれば中途半端な結果しか生まれないということです。
準備を怠らず詳細を詰め、徹底した準備をすれば、自ずと結果は見えてくることも経験から学んだことです。拘らなければならないことは徹底しなければなりません。仕事での妥協は、その時点で成果を放棄したと考えたほうが良いかもしれません。

若者へのメッセージ

私達の時代と比べ大変難しい、先が見えない時代となってきました。だからと言って悲観しても何も生まれません。まず“信じるもの”、“信じること”があることが大事なのではないでしょうか。
それでは何を信じるかです。信じることが出来る自分自身です。何事も『真実は現場にある』と思います。ですから現場を徹底的に知ることが自分自身の力になると思います。目先のことで諦めずに、与えられた仕事を徹底的にやってみることで見えてくることも大いにあります。そのことが将来に役に立つ自分自身の信じる糧になると信じて。
私は50歳過ぎてから会社生活にいろいろな意味で限界も感じ、ド素人で居酒屋稼業を始めました。自分自身を信じることで何をやりたいのか?どんな人生を送りたいのか?も見えてきました。大きな決断ではありましたが、綿密な事業計画を策定し、会社時代のいろいろな人脈を活用し開業をすることが出来ました。
ド素人が始めた居酒屋稼業ですから、1、2年は大変な時期を経験しましたが、自分自身を信じて『女性一人でもゆっくり寛げる日本酒のお店』に少しずつ近づけることが出来たように思います。
人生は一度きりしかありません。徹底的に苦労し汗を流した先には、必ず報われる成果がついてきます。人生は楽しまなくっちゃ!
私は70歳まで居酒屋稼業が出来れば良いと思っていましたが、お客様から怒られました。そのためには健康で一日一日一年一年前向きに頑張ろう!と第二の人生である居酒屋秋田や奮闘中です。