27歳で一級建築士を取得し、28歳で建築会社の設計部長に就任。
33歳で独立し一級建築士事務所開所と同時に施工会社設立。
住宅ではトステム大賞受賞、木造三階建て住宅や気候住宅、木造建築物にて林野庁長官賞のほか、日本ログハウスイヤーなどを受賞し、横浜みなとみらいログハウス事業に参加。
その後、地域活動体験から45歳で世界唯一の木材の不燃化事業に着手する。日本初の不燃木材を開発し、林野庁長官賞や日経BP賞、新日本100選に選定された。
日本ブランドとして国内外の特許を取得し、火災にならない新しい安全安心な生活空間の創造に取組中。
略歴
現在の仕事についた経緯
一級建築士やインテリアデザイナーとして、建築業界で働いていた45歳の時に転機が訪れました。木造建築の実家が火災で全焼してしまったのです。地元の消防団に長年携わっていたので「木は燃えるもの」と理解していたけれど、実際に焼け落ちた家を目の当たりにして、なんとか木の弱点を克服し、燃えない・腐らない木材を作りたいと思いました。実現すれば、非常に価値ある植物資源になるのではないか、と研究開発を重ねました。
また、日本の国土の7割を森林が占めていますが、現在の林業の現場は、手間暇がかかるにもかかわらず高値がつかないことで、廃れてしまう危機感をもっています。森が荒れ果ててしまっては、水害や獣害も増え、脱炭素も進みません。
木材に新たな価値を加えて、日本中の山を「宝の山」にしたいんです。
仕事へのこだわり
建築士や地元の消防団での活動を通じて感じたことは、火災の怖さです。それも、煙と有害ガスで命が数分で奪われ、延焼して大きな火災になり、大切な財産や思い出をを失う事実です。どの様な緻密な改善をしてもヒューマンエラーは起き、設備は故障する事実があります。一方、森林環境から感じることは山林の荒廃と従事する人の高齢化です。高度成長期の都市化と新しい産業の誕生、そしてその結果、地球温暖化による気候変動や様々な災害をもたらしています。
この危機を乗り越えるためにも、日本人と日本文化の価値観を維持した新しい文化の創造を目指しています。煙と有害ガスを抑えて命を守り、火災から財産を守り、新しい安全安心な世界基準をつくりたいと考えています。そして木材の高付加価値化とリサイクルによる持続可能な社会に貢献していきたいです。
折角頂いた人生、豊かな社会の改善を諦めず前進するのみです。
若者へのメッセージ
自尊心を持つことを心がけ、常に前進し、疲れたら休み。 整えて、また前進して人生を楽しんでください。
一度の人生は当たり前ですが、当たり前に感謝すること。
時間と歳はどんどん進み、体力や気力はどんどん減少しますよ!