Azuma Takashi

東 隆志

株式会社BULL PASSION 代表取締役CEO https://bullpassion777.com/

略歴

小学校1年からサッカーを始め、中学・高校・大学で全国優勝を経験。(※中学高校は京都サンガ下部組織所属。大学は関西大学)プロサッカー選手を目指すもその夢に破れ、テレビ制作会社に入社。笑っていいとも!などのADを経て、ディレクターに昇格。以後、数々の番組制作に携わり、現在では「NHK:突撃!カネオくん」「BSよしもと:ガッツ100%テレビ」の演出をはじめ、「ABEMA:7.2 新しい別の窓」「YouTube:ジャルジャルアイランド」などを担当。

現在の仕事についた経緯

略歴にも書きましたが、小さい頃の夢はサッカー選手でした。でも大学4年生になってその夢が絶たれた時に、自分は一体何がしたいんだろうと考え、そこでサッカー以外に好きだったものを考えたらテレビだったので、新しい世界でチャレンジしたいと思いました。
ドラマもスポーツもドキュメンタリーも好きでしたが、一番好きだったのはやっぱりバラエティ。楽しいこと面白いことを提供してくれるテレビは人生の楽しみの1つでした。僕の感性はテレビに育てられたと言っても過言ではありません。そんな輝かしい世界に入って、今度は自分が作る側となり、世の中の人を少しでも楽しませることができたらいいなと新たな夢を見つけることができました。仕事を始めて15年。その思いは今現在も全く変わっていません。むしろ、よりピュアに、より研ぎ澄まされていってるような気がします。

子どもの頃にたくさんの感動と笑いと刺激を与えてくれたテレビの中でも、特に影響を受けた人はダウンタウンの松本人志さんです。ベタかもしれませんが、誰になんと言われようと僕にとっての神様です。松本さんがテレビに出ない曜日は退屈で、出た曜日は毎日見つつもビデオにも録画し、好きな回だと翌日も何回も見返して笑ってました。これまで世の中に出された映像作品も本も映画もラジオもほぼ全て見てきました。全部が好きです。いつか松本さんと一緒にお仕事するのが夢。それがこの業界に入ろうと思った理由の1つです。

僕が面白いことを好きなもう一つの理由があります。それは松本さんと同じぐらい好きな僕にとっての神様、ブルーハーツの甲本ヒロトさんの逸話です。
当時「ごっつええ感じ」は子どもに見せたくない番組1位になったりしていてクレームも多かったそうですが、中には「ごっつを見たらまだ笑えている自分に気づいて自殺をとどまった。」という手紙もあったそうで、エンターテインメントの力ってすごいなと感動した記憶があります。そしてあの甲本ヒロトさんもごっつええ感じに救われたひとりでその時にできた曲が「日曜日よりの使者」だという噂を聞いたときに「僕の大好きな神様2人がそんな繋がり方をしたんだとしたらなんてかっこいいんだと。」涙が溢れるぐらい感動して鳥肌が立ちました。学生時代に打ち込んだサッカーと同じぐらい、情熱を注ぐ価値がある仕事じゃないかと思いました。それが決め手でこの仕事に就くことを決めました。

仕事へのこだわり

僕は関西大学出身ですが、実際のところはスポーツ推薦で入ったので、勉強ができるわけでもない。頭がいいわけでもない。かといってアートやクリエイティブに触れてきたわけでもない。おしゃれでもない。だから仕事を始めた当初は、周りの人間と比べて何の取り柄もない僕が、こんな世界でやっていけるのか?と何度も不安になりました。

もがきながら試行錯誤で休みも睡眠も削ってADを続けている中で、スポーツで培った情熱・諦めない気持ち・忍耐力・継続力・協調性こういった部分では他の人たちに負けてない。そこが自分の強みなんじゃないかと気づくことができました。自分が潰れてしまうほどがんばってはいけません。力の抜き方や自分が壊れない塩梅を知ることもとても大事です。でも諦めずに続けること、歯を食いしばって粘ること、めげずに何度も立ち向かうこと、これらも同じぐらい大事だと思ってます。そのバランスはとても難しく紙一重です。人生いつもギリギリです。でも僕は厳しい環境で切磋琢磨することで成長や幸せを感じることができました。だからそれが僕の全てです。今も変わらず、自分が好きなことに情熱を持って、笑いとユーモアを織り交ぜて、愛を込めて全力を注ぎ込むことで、人の心に響くような、そんな作品が作れると信じて目の前のことに誠心誠意向き合っています。

若者へのメッセージ

僕は今37歳ですが、まだまだ若者だと思っています。それは実力的にもそうだし、社会的にもまだ何も成し遂げられていません。だから偉そうにアドバイスできることなんてないけれど、世界をより良くするチャレンジが一緒にできたら最高です。そんな仲間であり、ライバルになれたら嬉しいなと思います。なぜなら、大人になっても夢を持ってワクワクドキドキする心は10代の頃と全く変わっていないので。暗いニュースも多い今の時代だからこそ、世界を明るくするチャンスが溢れてると思います。僕のこの文章を最後まで読んでくれた方が、少しでもやる気に満ちて、いつか素晴らしいアイデアで未来を輝かせてくれることを心から楽しみにしています。