Endo Sachi

遠藤 早智

一般社団法人時短料理マイスター協会 代表理事 ダンドリクッキング 代表・時短料理マイスター http://dandori-cooking.com/

略歴

獨協大学外国語学部卒業。新卒で大手旅行会社に入社。2年連続で1000人海外ツアーの渡航手続きを一任。アメリカ、ヨーロッパ、カナダの添乗員を経験。結婚後も旅行会社勤務を継続したが、難関のヤマハエレクトーン演奏グレード試験に合格し、都内ホテル・結婚式場にてブライダルプレイヤーとして演奏。出産後、家族の健康と仕事復帰のため苦手な料理を克服。現在までの22年間で延べ7000名の料理指導。主婦歴29年。
現在は栄養バランスの良い料理3品を30分で調理する、時短思考と時短料理をサポート。2019年ベトナムダナン外務局主催の日越文化交流イベントとして、ドンア大学にて日本の料理を講義。
著書『わたしも家族も笑顔にする幸せキッチン』(自由国民社)を2022年8月に出版。

現在の仕事についた経緯

料理が大変な主婦から「簡単で短時間で美味しい料理を教えてほしい」というニーズがあったため、女性が将来、仕事に復帰して家庭を両立していくためにも料理を教えたいと思い、2000年より料理教室をスタートしました。
その後、家族の手術入院があり、退院後も寝たきりで医療ケアのある在宅介護をしなければならない環境へと変わり、元の手料理のある生活に戻したいという想いで工夫を重ねて実践しました。
その結果、自身に時間と気持ちの余裕ができたことから、「多くの時間がなく料理ができないと思い込んでいる人たちを、料理の時短思考を教えることで助けたい」と思い、現在のような時短と段取りに特化した料理のサポートをしております。

仕事へのこだわり

仕事へのこだわりは3つあります。

一つ目のこだわりは、自分の気持ちに正直に選択し行動することです。
仕事を選ぶこともそうですが、何事にも柔軟になるということが大切です。私が大学卒業後に就職した最初の仕事は、自分の興味があり好きなことで選択した旅行会社でした。好きなことであれば、忙しくても大変と思わずに楽しんでできると思えたからです。
その後、結婚し体調を崩したことから、得意なことであるエレクトーンの演奏を結婚式場で行うブライダルプレイヤーの仕事、得意なことで喜んでもらえる仕事を選びました。出産を機に環境が変わり、子供が熱を出せば直前にキャンセルになる仕事では継続が難しく、毎日の手料理が必要になったため苦手な料理を頑張りました。
その後3つ目の仕事は、周りの主婦の方々から簡単にできる料理を教えてほしいというニーズからのスタート。苦手を克服し好きに得意になったことを仕事にしました。この思考は、現在の料理の仕事においても活かされています。

二つ目のこだわりは、お客様目線に立つことです。
慣れないうちは、目先のことで精一杯かと思います。しかし自分がお客様だとしたら、自身の提案はどうか、対応は丁寧かどうか、伝わっているか、と客観視することが大事です。盲目的になりそうなときほど、俯瞰してみることです。

三つ目は、現状ばかりをみるのではなく、良くなったことをイメージしその点から現在を見るということです。
この思考は、私が未熟で気持ちの浮き沈みがあった時、自身で平常心を保つために行ってきたことです。受講生たちを元気づけてやる気に繋げ、明るい気持ちにすることができるのも、この思考を継続したからだと思います。

若者へのメッセージ

生きるということは、嬉しいことも様々な困難に直面することも、誰もがどちらも経験することです。私は家族の事故・手術・入院で初めて精神的などん底と不自由さを経験しました。
最初は「なぜ、このようなことが起きたの?」「なぜ、私だけこのような辛い経験をしなければならないの?」という負の感情がありました。しかし多くの本を読み、その中から「起きた出来事は、あなたが乗り越えられることだから起きている」、「ありがとうを言い続ける言葉の力」の2つが心に残り、実践したのです。
このように気持ちの切り替えと言葉の力で、自身の気持ちを変え、状況までも大きく変えることができました。今では、この人生最大の辛い出来事のおかげでビジネスを生み出し、私自身が最大限に活かされています。以前の私では考えられなかったことばかりです。過去の辛い出来事を乗り越え、心から感謝の気持ちを持てる自分へと精神的に大きく成長することができたのです。
表裏一体という言葉があるように、出来事をどちら側から見るかで全く違う自分になり、未来が変わります。一度しかない人生、私は今後もチャレンジしていきます。何歳になっても、目標や夢に向かって前進していきましょう。