Furutomo Daisuke

古友 大輔

株式会社たすく CEO https://task-inc.tech/

略歴

ロボット生産技術からキャリアをスタート。半導体や自動車の生産設備開発を経験した後、高性能自動車の開発に携わり新技術の市場投入に従事。
2009年から、国際宇宙ステーションのシステムに取組み、地球と宇宙をつなぐ通信装置や科学ミッション機器の開発を行う。
2012年から月探査プロジェクトに参加し探査車、輸送船を開発。
2020年株式会社たすくを設立。宇宙のモノづくり支援を幅広く行い、誰でも参入できる宇宙産業への発展を目指す。

現在の仕事についた経緯

宇宙産業が日本でも活性化してきている中で、しっかり機器開発の出来る事業者がいませんでした。
内閣府も成長の柱と位置付けて宇宙政策を推進しています。前職も宇宙ベンチャーだったので、現法人の設立も知人に協力してもらい簡単に出来たのでチャレンジしてみました。
経済合理性が無視される領域の研究開発をしっかり産業化することが出来れば、新しい宇宙の歴史が作れると考えました。製造業を20年やってみて、モノづくりは何でも出来るようになったので、次は宇宙産業の歴史を作ってみたいと思い、挑戦しています。

仕事へのこだわり

基本に忠実、折れない心、そして探求心。この3つを大事に開発に取組んできました。
地球が出来て40億年。不変な物理法則をいかに味方につけるかを心がけています。宇宙機器は開発最終フェーズに検証が必ずあり、無理をした部分は露呈されてしまいます。
術はごまかせないので、失敗も真摯に受け止め、必ず自分の納得いくまで現象を分析し設計にフィードバックするようにしています。他で100回やってダメなことを101回、102回と挑戦を続け、技術解を導いていく姿勢を大事に、時には折れた心をお酒で補強しながらチャレンジしています。
宇宙事業領域はまだまだ産業として成長中です。新しい取り組みがどんどん生まれるので、常に好奇心も忘れられません。探求を続けると見えてくる課題と、それを解決する技術がつながった瞬間がとてもワクワクします。特殊な領域がもう間もなく一般化し、みなさんが宇宙と繋がることが普通になるでしょう。
新しいiphone14は衛星通信が実現し、技術的には地球のどこでも接続可能になりました。国境がない宇宙空間の利用は加速し、さらに地上が便利になるでしょう。そんな未来をすこしでも早く現実に出来るよう技術を磨いています。
神は細部に宿る。機能・性能をきめ細かく設計することにより、実現できる技術解を大切にしています。

若者へのメッセージ

地球をはみ出す勇気を持ちましょう!
産業構造が高速で刷新されていく時代には、より広い視点で俯瞰し、実行時は詳細を細かく見て観察する力が重要になっていくと思います。
細かい視点は日本人気質である一方、大きな流れは比較的世界に飲まれ気味な昨今です。宇宙からの視点で幅広く観察するには、思考を地球の外に飛ばす必要が出てくると思います。既存の地球の常識は宇宙の非常識!新しいアイディア、手法は宇宙視点から産まれます。
金融も経済も、資源ビジネスもすでにdecentralizedが始まっています。宇宙をどんどん活用しています。地球をどんどん飛び出して、グローバルからユニバースな人材を目指してください。