Harada Noboru

原田 昇

Office Areno 株式会社 代表取締役社長 https://areno.jimdofree.com/

略歴

大学を卒業後、ファミレス、FC本部を経て独立。
現在、Office Areno 株式会社代表、DMAC Japan代表、NPO法人マザーハウス副理事長。

現在の仕事についた経緯

リトルスリランカと言われるほどスリランカ人が多いことで知られる栃木県足利市の教会で、スリランカ人の夫婦に出会いました。その夫婦を通じて、スリランカや日本にいるスリランカ人の現状を知り、スリランカ人を助けるために、最初は、教会に通っているスリランカ人を中心にサポートする目的で、任意団体としてOffice Arenoをその友人夫婦と立ち上げました。
その夫婦の友人が、スリランカの大手紅茶メーカーRussel’s社の役員(社長の息子さん)ということで、当社と繋がり、株式会社化しました。リトルスリランカ「足利」であるからこそ起こった偶然です。すでに複数の国に輸出している彼らは、かねてから日本との取引も望んでおり、その目的で来日もしましたが、言葉の壁により果たせずにいたとのことでした。

仕事へのこだわり

愛、自由(解放)、真理、クリスチャンである私は、それらを特に大切にしています。例えば、規則は人のためにあり、規則のために人がいるのではないということ、これが真理です。何のためにその規則ができたのか、それは人に対する愛のためにあるのです。違反者を作るためのものではありません。その規則に違反していても害を被る人がいないのなら、その規則は必要ないと考えています。そうすることで、規則から自由になります。
実は、すべてにおいて、これが私の基本的なスタンスです。仕事もその延長上にあります。仕事も人のためにあるのです。ですからどんな仕事も人の役に立っている、それが仕事です。ですから人への愛を持って打ち込むべきだと思っています。例えば「自分はこうしたいからこのような仕事をする」と思うのは自由です。しかしその動機が、儲けて金持ちになるというだけでは寂しい未来が待っているでしょう。商品が売れるのは、それだけ人の役に立っており、たくさんの人が喜んでくれることが動機になっている人とは結果は同じに見えても、人生の豊かさは、違うのではないでしょうか。
話は変わりますが、私の座右の銘は、「自分は何もできない」というものです。もちろん呼吸も食事も歩行もできます。しかし、それは五体が与えられているからです。それは両親からと思うかもしれませんが、それらが失われた場合、両親は再びそれらを与えられません。ですから両親を介して神が与えてくださったと考えています。仕事も出会いもすべてそのように考えています。故に、今の仕事も出会いも神が与えてくださったものであり、私がしたことは何もない=何もできないと考えています。神が私を愛しているのを見て、自分も神に愛されているということを知る人が一人でも多くなれば幸いです。

若者へのメッセージ

敢えて生まれた環境等は考えずに言います。人は年齢ごとに選択肢が減っていきます。10~20代半ばの人たちは、何も持っていないように感じているかもしれませんが、何でも選べる立場にあります。何でも手に入れられるかもしれない立場にもあります。何か一つのことに打ち込んでほしいです。成否は関係ありません。強いて言えば、そのプロセスから何を得たかが成否だと思っています。目の前の成果はかえって将来の邪魔になるかもしれません。
また、20代後半から30代半ばまでの人は、世の中のことが、すべて見えるようになったと感じやすいでしょう。確かに社会的なルール・情報の知識、技術、体力、頭の切れなど全盛期を迎え、両親や上司よりも優れていることが増えます。もちろんこの世代でしかできないことはたくさんあります。
しかし、実はそこからがスタートだと考えた方がよいこともたくさんあります。誰もがその道は通ったのです。そこから、多くの愛や寛容、思いやりを知るでしょう。それが分からないと、将来年を取った自分を受け入れられず苦しむことになります。ルールは何のためにあるのか、そして寛容を学んでください。それぞれの世代に役割があることを理解してください。