Higuchi Hiroyuki

樋口 博之

ラッキー工業株式会社(ラッキーインダストリーズ) 代表取締役 https://lucky-industries.jp/

略歴

慶應義塾大学商学部卒業。在学中に米国留学。新卒でNI帝人商事に入社。2009年にラッキー工業株式会社に入社。2012年に同社の社長に就任。

現在の仕事についた経緯

小さいころから自営業を営んでいることを認識していましたが、会社を継ぐことはぼんやりと意識をしている程度でした。また、内気な性格だったので学生時代はあまり「会社を継ぐ」ということを公言していなかったと思います。
そんな私が意識し始めたきっかけは、アメリカへ留学したことです。海外での生活・体験を通して、様々な刺激や楽しさ、そして自己主張を通して自分自身への自信を高めることができました。
その結果、やりたいことを行える家業を継ぐほうが人生楽しいだろうと思い始めました。ただ、大学卒業後、いきなり家業に戻ることはせず、社会勉強と繊維の勉強を目的にNI帝人商事(商社)に入社しました。そこでは日本の生地を海外顧客に販売する業務を行っていました。

仕事へのこだわり

NI帝人商事で勤めていた大阪府は、大学まで過ごしてきた岐阜県と東京都とは大きく違い、すべてがスピーディーかつ差別化(面白さ)が求められたため、いろいろな意味で大きな衝撃を受けました。言い換えればテンポの良さでしょうか。この経験は「すぐに動く、必ず一工夫する」など現在の仕事スタイルへつながっています。
家業に戻った際には、メーカーとしてとても大切なことを学びました。家業は日本で一番長い歴史を持つ抱っこひもメーカーですが、製品の完成度、進化に全力を注いでも消費者に評価されないことに直面しました。つまり、消費者が理解できる中でのモノづくりが大切で、わかりやすい差別化が大事だということを知りました。
この気づきをきっかけに、製品そのものの価値というよりは、その製品を使う消費者のライフスタイル・行動へ、どれだけインパクトを与えられるかを常に意識するようになりました。

若者へのメッセージ

自分をしっかり持つことがとても大事です。言い換えれば、何事にも自信を持つことが大事だということです。
自信があれば行動につながり、自然と新しいチャンスにつながります。自分をしっかり持つためには、新しい経験をどんどん積むこと。その新しい経験につながる原動力は、自身の楽しみを見つけること。楽しければ身体も頭もよく働きます。運動が楽しい、読書が楽しいなど皆さんそれぞれ楽しみは違いますが、その多様な楽しみは仕事にも通じます。それは楽しむための行動がライフスタイルそのものだからです。毎日「楽しい」を追及して、仕事も人生も自分らしさを追求してくださいね。