Ikeda Kazuto

池田 和人

池田和人技術士事務所 所長 https://www.kazuto-ikeda.com/

略歴

化学企業で、プラント設計、プロセス開発、プラント建設プロジェクト、生産技術、技術ライセンスなどに長年従事。2010年に化学部門の技術士、そして2011年に総合技術監理部門の技術士となり、現在は「池田和人技術士事務所」の所長として、企業指導・大学講師・講演・セミナーなどで活躍している。

現在の仕事についた経緯

技術士になって以降、憲法や法律そして世界経済や近現代史にも手を広げて参りました。
技術に限らず多くの原理原則に触れることにより、社会を俯瞰的に見ることができるようになったと自負しています。世の中には多くの技術用語や経済用語が氾濫していますが、それらを実現するのは人です。社会の皆様方を成功に導くだけでなく、未来を担う技術人材を大きく羽ばたかせることができればと思っています。

仕事へのこだわり

大学院で化学工学を学んだ後、化学企業に就職し、茨城県の鹿島コンビナートに配属されました。そこは外資系の石油企業との合弁会社で、樹脂とゴムのプラント現場で生産性向上に従事しました。その後、四日市コンビナートの親会社に移り、二十数年間、プラントの生産技術、プラント設計、技術ライセンスなど、いろいろな仕事に携わりました。
今までで最も印象に残っている仕事は、2002年から4年余り関わった韓国法人設立プロジェクトです。最初の1年は、2週間ごとに韓国を訪問し、工場サイトの候補地を回りました。その後、現地法人の工場設計に関わり、建設工事が始まった頃に現地に赴任しました。
工場が完成した後は、現地法人の製造チーム長として韓国人社員とともに工場を立ち上げました。工場の立ち上げでは、想定外のいろいろな技術課題が発生します。それを現地社員とともに奮闘しながら解決して参りました。あれから十数年の月日が過ぎましたが、今でも当時の思い出が鮮明に残っています。
技術も経済も実行するのは人でございます。かつて世界第二位の「一人あたりのGDP」を誇った日本も、最近は落ち込みました。日本を再興させるためには、それぞれの人材が厳しい現実と明るい未来を胸に描き、前を向いて学び行動することが必要だと感じています。そのためには、「世界のトップを見ること」と「社会の仕組みを学ぶこと」そして「日本が置かれた現実と歴史を学ぶこと」が必要だと感じています。

若者へのメッセージ

敗戦後の宰相「吉田茂」が育てた若者たちが、日本の高度成長を実現しました。その若者たちとは、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄、大平正芳、鈴木善幸、宮澤喜一です。このつわものたちは、総理大臣として日本を先進国に導いた人です。これまでの歴史を見ますと、「人と人とのつながりが社会を造る」ということがわかります。
一方、今の若者に伝えたいことがあります。それは、人間関係を意識して行動するより、社会を任せられる人間になることの方が重要だということです。常に社会の未来を考え、社会の未来のために尽くして下さい。そうすれば、社会の皆さんが喜んでくれます。そして、あなたの人間関係もうまくいきます。