Ishikawa Katsumi

石川 勝己

社会保険労務士石川勝己事務所 代表 https://buzz.yokohama/

略歴

東京大学文学部を卒業。卒業と同時に大手生命保険会社に入社。販売人事、広報、法人営業等に従事。企業の退職金制度の構築を担当する中で、サラリーマンのライフプランにも関心を抱くようになった。在職中に、日本FP協会CFP®認定者、DCプランナー、社会保険労務士の資格を取得した。退職後、2005年9月に社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー事務所を開業。

現在の仕事についた経緯

開業当初は、独立社会保険労務士として企業顧問をしたり、年金相談をしたり、さらにはファイナンシャルプランナーとして老後資金の診断にあたったり等、多方面の業務に従事し、勉強会にも多数出席しました。たまたま鎌倉市で市民活動支援にも関係したので、「市民の社会貢献活動」ということも考えるようになりました。
そうした中で、障害年金の存在があまりにも知られていないことと、その請求が非常に複雑・困難であることを痛感しました。「すべての障害者に障害年金を!」をモットーとする全国組織のNPOにも入会して、自分自身の社会貢献活動と位置付けて、障害年金の周知広報と請求支援(具体的には請求代行)に特化することを決断しました。

仕事へのこだわり

障害者は通常働いて収入を得ることが出来ない、もしくは制約があります。障害年金が受給できるかどうかは障害者にとっては死活問題です。このことをしっかり認識して、請求者(=依頼者=障害者)に寄り添い、何としても受給できるようにするという気持ちで仕事をすることが肝要です。
障害年金の請求にかかわる当事者は、請求者自身の他に、日本年金機構(その出先である年金事務所を含む)と、診断書を作成してくれる医師です。わたしたちは日本年金機構(その出先である年金事務所)に寄り添うのではなく、請求者(=障害者)に寄り添います。医師に対しても、胸を張ってものを言わなければいけません。
そのためには、勉強も不可欠です。年金法の勉強だけではなく、障害年金の対象となる傷病にも強くなければなりません。私の場合には「NPO法人障害年金支援ネットワーク」のような支援組織や、弁護士と社労士による障害年金法の研究会もあり、入会して情報収集と知見の向上に努めています。

障害年金の請求代行という仕事は、ボランティアとして無償で行うことはできません。下手な請求をすることにより、永遠に受給の機会を閉ざされてしまうこともありうるからです。ボランティアとして行うことには、甘さも伴ってくるのではないかと思います。もちろんプロがやることであっても首尾よく受給できないケースもあります。賠償保険への加入はもちろん必須です。
いただく報酬(業務委託手数料)は、依頼者の得られたメリットに見合った妥当な額でなければいけません。妥当な額かどうかは依頼者(=障害者)が決めることです。依頼者(障害者)はインターネット上たくさんの社労士を比較する手段を有していることを忘れてはなりません。

若者へのメッセージ

グローバル化の進展により、世界は身近になりました。世界は小さくなったともいえるかもしれません。若い人々の活躍の舞台、生活の舞台は世界です。物事を考える範囲を広くしましょう。世界レベルで考えるようにしましょう。
一方、経済の発展(生産力の向上)、科学技術の進歩等に比べ、人間の心はあまり向上してないとも言われます。憎悪、妬み、軽蔑、偏見等マイナス感情は古今を通じてあまり変わらないようです。広い心、大きい心を持つようにしましょう。
人生100年時代です。わたしのような高齢者は100年も生きられないかもしれません。しかし若いあなた方はかなりの確率で100年を生きることができるのではないでしょうか。100年を生きるという前提で人生計画を考えましょう。2年や3年の回り道は何ほどのこともないです。仕事は何時から何時までと区切って、いったいいくつしますか。仕事とは別のこととして何をいつからしますか。