Ishiyama Kanako

石山 可奈子

Saison Instal 暮らししつらえ屋 整理収納アドバイザー https://saisoninstal.jimdo.com/

略歴

1977年東京都江戸川区生まれ。保育専門学校にて保育士・幼稚園教諭の資格を取得し、卒業後、私立幼稚園の幼稚園教諭として7年間勤務。約500人以上の子どもたちの保育に携わる。結婚後、2人の子どもが生まれ12年間専業主婦に専念。
12年の間にパニック障害を発症。この病気をきっかけに「整理収納アドバイザー」を知り、2017年3月に整理収納アドバイザーのライセンスを取得。翌年8月に「SaisonInstal 暮らししつらえ屋」を開業。カフェからスタートしたセミナー・講座を、お客様が一度も途切れることなく開催。
現在は整理収納だけでなく、暮らしや子育てに寄り添ったセミナーや、セカンドキャリアを頑張りたいお母さんを応援する講座・コンサルティングも開催している。

現在の仕事についた経緯

この仕事に就いたきっかけとなったのは「パニック障害」という病気です。病気になった人が良く口にする「なんで私が?」まさにこの状態でした。何の前触れもなく突然襲ってくるパニック発作が頻発し、約半年間家から一歩も出られない、子どもの世話も自分の事も出来ない、ご飯も食べられない…という、出来ていたことが全く何も出来ない状態に陥りました。
そんな絶望的な毎日を過ごす中で見た光景は、心を表すかのように荒れた部屋。家事はまわらない、一緒に住んでいる家族さえ必要な物がどこにあるのか分からない、そして私は動けない…まさに地獄絵図という言葉がぴったりでしたね。
何とか脱したいという必死の想いで雑誌で見つけた「整理収納アドバイザー」を通信講座で勉強していくうちに、少しずつ部屋が整い、暮らしがまわり始めたと同時に、体調をもどんどん良くなっていきました。
このことをきっかけに、自ら体験した経験を活かしたい、この病気でお世話になった方々に恩返しをしたい、そしてやりたくても自分の力では難しい方のお役に立ちたいとライセンスを取得し、今に至ります。

仕事へのこだわり

目の前にいるお客様が「今」想い悩んでいる心の引っかかりはなんなのかをしっかりと分析出来るように、徹底的におはなしをお聞きすることは起業初期から…いや、幼稚園教諭時代から変わらないですね。生まれてから3年~5年しかまだ生きていない子どもたちの想いを汲み取るってとっても大変なことなんです。間違えてはいけませんから何度も聞いて確認して行動していくというこの一連の流れは、仕事は違えど今に繋がっています。

整理収納アドバイザーは暮らしに密接している仕事なので、日頃の発信も自分の家を出すことが多いのですが「ありのままを出す」ようにしています。それは部屋の様子も自分の考えも含めてです。わざわざ人に見せるために生活ってしてないですよね?リアルはいつも片付いてない時だってありますし、やりっぱなしで寝ちゃうことだってある。生きていれば生活感が出て当たり前。そういう自分らしいところや人間らしさは大切にしています。

そして、なんでも好奇心をもって面白がってやってみることですね。パニック障害という病気を発症してから落ちるところまで落ちて、生きることを諦めようとしました。でも、思ったんです。こんなにここまで苦しくてしんどい経験を上回るものはこの先もうないだろと。そしたらあとは自分の感覚を大事にしながら好奇心を持って、面白がってやっていったらいいという精神で続けています。普段何気なく出来ている事があるって、ものすごく幸せな事なんですよ。体が動かなくなったら何一つできませんから。体調管理も仕事のうちですね。

若者へのメッセージ

色んな人に出会いに行って、話を聞いて、色んな考え方や方法に触れて、たくさんの「引き出し」を作って欲しいなと思います。そして、今まで自分がやってきて感じたこと、見てきたこと、そこから得た経験は誰でもない自分だけの財産であり、自分の強みです。年齢は関係なく、その人自身がどんな世界観や信念を持っているのかが問われる時代です。自分らしさを忘れずになんでも面白がってやってみてくださいね。