Kato Shota

加藤 将大

株式会社AaaS Bridge 代表取締役 https://aaas-bridge.co.jp/

略歴

大学卒業後に金融機関にて勤務したが、教育への情熱を捨てきれず予備校での講師を開始。国語を中心に指導を行い、のちに会社の本部業務を歴任。人文系研究者のキャリアパスのなさに問題意識を抱き、株式会社AaaS Bridgeを創業した。

現在の仕事についた経緯

予備校で国語の科目責任者を務めていた頃、講師として哲学研究者が勤務していました。彼らとの話は刺激的なものが多く、研究している内容も「わかるとは何か」のような本質的な問いに対するもので、「人間」それ自体に対する深い興味に起因するものと感じていました。
AIやロボットが広く生活に普及し、今後人間にしかできないことが何かが問われていく中で、このような研究をしている人の重要度は増していくと感じました。しかしながら、彼らの生活はなかなか希望を見出すことが難しい状況であることも聞きました。
社会的に重要度が高まる分野の研究者が、研究の継続に不安を感じる状況は社会的にも大きな損失と感じ、より一層こういった研究者のバリューを社会に還元する窓口になることで、社会貢献だけでなく研究者支援も同時に行いたいと考え、この仕事を始めました。

仕事へのこだわり

自分の感情に忠実になろうと思っています。例えば、自分が売りたくないと感じているものを売ろうとするのは気持ちが乗りません。気持ちが乗らないのは、社会に価値が低いものを売ろうとしていると自分が感じ、それを嫌だと思っているからだと考えています。
確かに会社の存続において売上を上げることは大事です。しかし、最も大事なことはそれによってお客様の効用が最大化されることであり、そうでないのならばそもそもその商品・企業は社会的には不必要なものなのだと考えています。自分が自信を持って売れるものなのか。商品やサービスを考えるとき、本当にいいと思えるものだけを提供するように心がけています。
また、業務においても同様のことを感じており、自分が嫌な作業にはどこかに無駄があるのではないか、もしくはその作業をすることが得意な人にお願いした方がいいのではないかと考えるようにしています。こうすることで自分の感情を起点として業務の効率化が図れると考えています。
人文系という「人」にフォーカスを当てた会社を運営したいというように思ったのも、自分という「人」に興味を持っていたからではないのかなと思っています。仕事をするのは「人」です。そこには必ず「感情」があります。そこを蔑ろにした仕事はしないようにしたいと思っています。

若者へのメッセージ

何かをしたいという思いを持っている方は多いのではないでしょうか。私もそんな1人でした。では何をするのか。私も見えていませんでした。正直なところ、自分一人ではなかなか見えてきません。色々な人と話をすること、本を通して色々な人の考えに触れることで徐々に見えてくることもあります。
仕事は「誰かのためにするもの」だと思っています。考えを自分だけにしまっておかず、誰かに聞いてもらうことで自分だけでは気づけないことに気づけるかもしれません。できるだけ多くの人を巻き込むことが面白いことにつながると思っています。何か思いつけば、ぜひ恐れずアイデアを語ってみてください。