Kawamura Takeshi

川村 健

株式会社ティーケーティー 代表取締役 https://tkt-web.com/

略歴

宮城県出身。宮城県泉松陵高等学校卒業後に上京し、アルバイトから汎用機のオペレータを経てSEの道へ。2004年、東京理科大学工学部経営工学科の2部へ入学、2010年、同大学の工学研究科経営工学専攻を卒業。経営工学修士。その後、数社のIT企業を経験し、独立。
現在は、株式会社ティーケーティーの代表取締役。

現在の仕事についた経緯

高校卒業後にアルバイトから汎用機のオペレータを経て、SEの道に進みました。元々、コンピューターに興味があり、独学プログラミングを学んでいた事も手伝って、業務に躓きながらも、当時の最新の技術を身に付ける事が出来ました。
技術を身に付けてからは、より技術の基礎を深く知りたいと思うようになり、一方で、会社の経営にも興味を抱くようにもなり、当時の東京理科大学工学部 経営工学科の夜間学部の2部に進学しました。2部ということもあり、仕事は辞めずに続けながらでしたが、なんとか学業を修めることが叶いました。
その後、数社のIT企業でまた技術に磨きをかけて、フリーランスを経て、自らの会社を立ち上げるに至りました。

仕事へのこだわり

仕事へのこだわりですが、「後工程は全てお客様」という考え方に根差しています。
具体的にどのようなことかと言いますと、自分の次に仕事を受け取る側は、どのような関係性においても、「お客様」と接する様に対応するというものです。
例えば、部下にメール出す場合においても、ビジネスパートナーに対して接する場合においても、顧客と接する様に対応することを心掛けています。これは単に丁寧に接するという意味ではありません。相手の理解を優先し、納得を持って仕事に臨んで貰える様に、尽力することを意味します。それは、顧客に尽くすように、“ベストを尽くす”ということに似ています。

具体的な例を挙げますと、仕事柄、設計書を書くことが良くあるのですが、その設計書を書く場合においても「後工程は全てお客様」であることを意識し、読み手が“読むこと”が前提なのではなく、“読んで頂けること”、“読み易く読んで貰えること”を前提に書くように心掛けています。
理解が無ければ納得は生まれませんし、納得が無ければ信頼には繋がりません。顧客から信頼を得るためにベストを尽くすということを、後工程の全ての相手に対して実践していくことが、私の徹底した仕事へのこだわりです。

余談になりますが、この「後工程は全てお客様」という言葉と考え方は、私のターニングポイントとなる、東京理科大での講義の中で学びました。私は大学で多くのことを学ばせて頂きましたが、仕事のやり方への原点は、現場よりも大学で学ばせて頂いた気がしています。
無論、仕事の流儀や技術的なものは現場から学び吸収してきました。しかし、基礎というか原点となる芯は、大学の講義の中から得たものが自分の中で昇華したように感じています。

若者へのメッセージ

私の経験から、やりたい仕事はなんでもやってみるのが良いと思います。やりたいという感情はどんなものでも良いのです。子供の頃からの夢、趣味から発生した想い、学業で身につけたスキル、どんな原動力でもやりたいという感情に結び付いたのなら、とりあえず飛び込んでみるべきです。
それは、実際にやってみて、「やれた」とか「やれなかった」とかいうことが重要なのではなく、やりたい事のために、試行錯誤したということが重要だと考えるからです。「やってみた」という経験は決して無駄にはなりません。試行錯誤したことは、次にやりたい事の原動力にもなります。
そして、やりたいと思ってはじめたら、決して焦らないことです。巷に情報が溢れ、錯綜し、真偽の見極めが大変な昨今、スピード感ばかりが求められますが、本当の意味での自分ためになるスキルや思考は、一朝一夕では身に付きません。はじめたら焦らず時間をかけて身に付けることを覚悟することが重要です。
生涯挑戦と割り切れば、存外焦らないかもしれません(笑)。やりたい事を取り敢えずやってみるということと、焦らないということは一見矛盾する様に感じるかもしれませんが、この考え方同士はお互いの邪魔をしません。私もまだまだ新しいことに挑戦しつつスキルを磨いています。