Kimura Shintaro

木村 晋太郎

DXYZ株式会社 取締役社長 https://dxyz.co.jp/

略歴

慶応義塾大学 法学部法律学科卒業。在学中にシリコンバレーの通信系ベンチャー GigSky, Inc.に出資・インターンし、日本市場のマーケティングを支援。
三井物産株式会社 ICT事業本部に入社し、米・イスラエルのサイバーセキュリティ企業への出資・日本へのサービス展開に従事。
その後、三井物産エレクトロニクス社に出向し、物流業界向けに新たなDXサービスの立ち上げをプロジェクトマネージャーとして実施。顔認証プラットフォーム事業(FreeiD)の対外的なローンチに向けてDXYZ株式会社に参画し、2021年4月に取締役社長に就任。

現在の仕事についた経緯

DXYZとは資本的に親会社の関係にあるプロパティエージェント社の中西社長とご縁があり、顔認証をプラットフォーム化させていく事業構想を伺いました。私自身も三井物産に在籍していた当初、中国の広州などへ出張する機会がよくあり、地下鉄に乗るにもコンビニで買い物をするにも、街のいたる所で顔認証が当たり前に利用されている光景に衝撃を感じていました。
一方、日本で中国のような顔認証による便利な生活が日常に溶け込むようになるためには、企業文化をとっても、社会的・政治的にも相当ハードルがあることは容易に想像できました。この世界観を日本で作るために、私に任せてほしいと直談判をして、FreeiDやDXYZの事業拡大に向けた構想を創り上げていき、本日に至ったという流れです。

仕事へのこだわり

座右の銘は『一の恩を受け百の恩を返す』です。
私は仕事をする上で“人と人との繋がり”を最も大切にします。
私の父は起業家で東証一部上場企業のオーナー経営者でしたが、ある時、父が経営から退くこととなり私自身も継ぐ会社が突然なくなりました。当初来、周りの方々にたくさん支えられ、助けられたことに人一倍感謝をした経験があります。このご恩を今度はお世話になった方にお返ししたい、社会に還元したいと考え今に至っています。
事業を営む上で、事業を成功させることは当然重要なことですが、事業目標や目指す姿に到達した際に、2倍喜び合える仲間と仕事ができる組織である事に価値があると考えています。更には、自社組織だけでなく、お客様や社外の方々との連携や共創に重きを置き、それぞれの多様な強みや関係性を活かすことで、事業の幅や可能性を広げ新たな価値を生み出すことが可能であり、チャレンジを推奨し、多様性のある組織であることこそが重要と考えます。そうした個や組織の連携、共創により、個人や会社、事業が成長し社会課題の解決に対応できると考えています。
実際に、DXYZには中学時代からの仲間やご縁を通じて仕事をご一緒できている方々がいます。この想いやご縁を大切にしながら、DXYZの事業やテクノロジーを通して、人々が今よりももっとリアルな世界に足を運び、人と人とが触れ合うことで、信頼、友情、愛情が強まる深く温もりのある世界を実現していきたいと強く思っています。

若者へのメッセージ

私自身の現在のチャレンジは純粋な0からの起業ではなく、上場会社の子会社として始まっており、他のスタートアップ企業とは手段が異なると認識しています。
ただ、顔認証で新たな生活の文化を創るという莫大なリソース・ネットワークが必要となり、大きく社会を変える事業をする中で、お金や名声に拘らなければ最短距離で最高確率の道を選んだと思っています。
職業や働き方が多様化し、変化の多いこの時代では何かを成し遂げるときに、周りの考えに流されたり、周りからよく思われようと自分の本当の目的から外れた道を選んでしまう人も少なくないと思います。若者の皆さまには、人生における本質的な目的を見つけ出し、そこから逆算をして自分の芯からブレずに目の前の道を選んでいただきたいです。
仮にそれが起業という道であった場合には、起業すること自体や上場によって得られる名声や地位、お金ではなく、それは何の為に得て、何の為に使うのか、その事業を通して社会をどのように良くしていきたかったのか、自分の人生において本当に成し遂げたかったゴールを見失わずに挑戦して頂ければ幸いです。