Kokubo Satoshi

古久保 諭

株式会社Innovation Ship 代表取締役 https://m-yukichi.jp/

略歴

駒澤大学在学中に多数のラーメン店でアルバイトや就職をして修行。在学中に地元の茨城県に戻り、2013年一号店の「麺処 門つる」を開業。2018年に「麺処 諭吉」を開店し、法人成りする。その後、直営店とFC店を展開し、現在は15店舗を展開中。

現在の仕事についた経緯

私が産まれる前から、父親が洋食屋を営んでいました。帰りが遅かった事もあり夜遅くまでやっているラーメン屋に食べに行く機会が多く、ラーメンが大好きになり、ラーメン屋になることが小学校時代からの夢でした。
その夢を持ったまま大学へ行き、経済や経営の勉強をしながら有名ラーメン店や自分のやりたい形でラーメン店を経営されてる会社の元で社員やアルバイトといった形で働き、勉強させてもらっていました。そして修行を積んでいく中で、ラーメンは海外の方々に求められていて、『これは1店舗を国内に出すだけでは終わらない。ビジネスとしてもグローバル化に向いている。』と確信しました。

その後、地元の茨城県で「洋食屋を改装してラーメン屋をやってみたら?」と父親から提案され、大学には籍が残っていながら開業に踏み切りました。(すぐに大学は中退しましたが)
半年程で軌道に乗り始め、その後は店のブランドと自分の顔と名前を売るために毎日店に立ちました。麺、スープ、チャーシューなどを全て自分で仕込んでいたので、社員を雇うまでの2年程は、朝は5時から深夜2時~3時まで仕事をする毎日。その後、社員も入り、だんだんと自分のやる仕事が減って余裕が出てきました。そこから自分の空いた時間で攻めに入り、現在の15店舗に至ります。

仕事へのこだわり

企業理念
『ラーメン業界における圧倒的エンターテイナーとして顧客に感動を与え続ける』
2022年現在、弊社は茨城県内にて直営店4店舗、FC店10店舗を展開しています。
それぞれ違った地域に違ったラーメン店を展開し、その地域に根付くための戦略で『どの地域に行っても諭吉クオリティの新しい味に出会える』をコンセプトに、店舗を展開しています。そうすることで『諭吉』というブランドをクロスマーケティングで利用しながら、競争はせず『共創』ができると信じているからです。成功したモデルグループを丸ごと、他県、関西、全国、世界へ新たな店舗を展開し、ラーメンの新たなる可能性を広げてまいります。
また、麺処諭吉本店で行っているデリバリー事業、EC事業は、コロナ禍において新たな可能性をお客様に与える事が出来ました。今後はEC事業の方も力を入れて販売網を全国から世界へ、メニューも各店の人気商品を取り揃えていきたいと考えています。新しいラーメンの形、新しい提供の形に徹底的にこだわり、お客さまを楽しませ続けるラーメンエンターテイナーとして存在価値を高めてまいります。

経営理念
『世界中に未来の老舗を』
ターゲットは世界です。2022年現在、世界の人口は79億人。1年で8000万人増えています。国連の調査では2058年には100億人に到達すると予測され、2023年にはインドが中国を抜き世界でトップになると予想されています。
人口が増えていく中で、地球の規模や食料を育てる水、酸素が増える事はなく、衣・食・住は不足していきます。逆を言えば価値が上がっていくのが衣・食・住です。その中で『食』に目を当て、さらに日本の食となった『ラーメン』は世界の外国人の方から特に人気があります。
今後は海外に目を向ける事によって、ラーメン業界の市場規模が飛躍的に大きくなっていくことが予想されます。弊社の最終的な目標としては、海外比重を大きくし、グローバルな企業として世界のラーメン業界でシェアを獲得していく事です。そして老若男女幅広い世代が食べられる、子供が大人に、その子が更に大人になってからも、長く愛される事業になると確信しております。
更に現在、日本はコロナ禍ということもあり、インバウンドに制限がかかっている状態ですが、円安の背景もあり2030年には6000万人もの外国人観光客を受け入れることを目標に動き出しています。直近では2025年の大阪・関西万博が開催される予定であり、都内や関東、観光地だけでなく日本のいたる所で外国人観光客の増加が見込まれます。現在、物価高が続いていますが、今後も物価上昇が収まるまでかなり時間はかかるでしょう。そこで日本のラーメン業界は原価だけが上がり価格の上げられない状況から、外国人へ向けて重点的に販売を行なっていくことで商品を変えずとも価格や価値を上げていく事が出来ます。日本自体の人口が減り、賃金は横ばい、物価は上がる悪循環から一転、ラーメン好きの外国人観光客が増え、価格を上げた事による利益で賃金は上昇し、物価高で足が遠のいていた外食に気軽に行ける状況になり、更にお客様が増える。ようやく利益体質の業界に代わっていくことが予想されます。
そのため、直近では関西に重点を置き事業を拡大していくことでインバウンドの恩恵を最大限に受ける事ができ、海外へ繰り出す事業資金の確保へ繋がると考えています。何よりも洋食屋は世界にありふれていますが、ラーメン屋はまだまだ入り込める余地が沢山あります。その証拠に、日本にはラーメンフリーカーと呼ばれるラーメン好きの呼び名、文化がありますが海外にはほとんどありません。業界の資金が少なく出店数がまだまだ少ないからです。
我々は最大効率で国内のインバウンドの恩恵を獲得し、海外出店への投資を積極的に行い、ラーメンフリーカーの文化を世界中に作ります。きっと最短最速でやってもかなりの時間がかかるでしょう。だからこそ長期で、未来の老舗として事業拡大を図っていく必要があるのです。

行動理念
『逆算思考、長期継続可能な事業の立案、美しく丁寧で迅速な行動』
逆算思考で、社員やスタッフには『なりたい自分』はどんな自分か?と常日頃から自分自身に問うように指導しています。そしてどんなスキルを持っていてどんな立場なのか。逆算して今の自分に何が必要か考え行動するようにとも伝えています。
また、長期継続可能な事業の立案を行っています。10年後も変わらない事業。これが事業を立案する際の大前提としております。更に20年後まで拡大していく事業。これは会社全体で共有し達成していく事業として取り組みます。とにかく今すぐだけの事業には手を出さないようにしています。
直営店やFC店で益々人員の確保は加速します。その際、丁寧な仕事で美しく仕上げなければ指導していく上で接客や盛り付け等が進化していく確率は低下してしまいます。そしてラーメン店は回転率が良く、あまり待つことがないことも売りの一つです。なので丁寧に美く仕上げるのは大前提、それを迅速に行うことで回転率が上がりお客様が待つストレスを“待つ楽しみ”と捉えて頂けると信じています。そして楽しみだったラーメンを美味しく召し上がっていただく。インバウンド経済同様、好循環を狙えます。

若者へのメッセージ

10年後のなりたい自分の姿をイメージしてみてください。その10年後に変わらず残る仕事、自分が仕掛けたら伸びて行くだろうという事業、そういったものに今は手を出していき、どんどん経験を積みましょう。失敗も沢山して大丈夫です。失敗した過去は変えられなくても、成功するまで続けたら失敗の意味が変わります。
今の成功を手にするには、あの失敗は必要だった。そう言えるようガンガン悩んでガンガン行動してチャレンジしてください。
若いみなさんが10年後の未来を現実にするのです。