Miyata Mari

宮田 真理

株式会社ビジネスワールド社 代表取締役 https://businessworldcorp.com/

現在の仕事についた経緯

弊社は国際出版業及び国際広告・販促業を事業目的に、1971年に父が創業しました。私は2代目として跡を継いでいます。
女子美術大学を卒業後、もともと人懐っこい性格なので「人と接する仕事がしたい」と思い、アパレル関係の企業に入社しました。2年半勤務し副店長を任されていましたが、店舗で販売をする立場だと、お客様が来店するのを待つという受動的なセールスが中心でした。自ら積極的に行動を起こしたい気質だったので、営業職に転職をしたいという漠然とした思いを持ち始めました。
その頃、父とサシで飲みに行く機会があり、営業の仕事に挑戦しようと思っている事を話すと「うちの会社に来ないか」と言う父。弊社は英文雑誌出版社なので、従業員の大半は外国人で英語は必須条件、他の日本人社員は帰国子女や英文科卒業など英語が堪能だったので「そんなに英語できないよ」と答えると、父は「馬鹿か、勉強しろ」と(笑)。

その後、一広告営業社員として入社、直属の上司も外国人でしたし、従業員は15カ国程の多国籍という、正に国際的なオフィスした。その中で必然的に英語を覚えていきました。営業課長、営業部長を経て、入社3年目に副社長に就任、その2年後、代表取締役COOに就任しました。COOを勤めて5年後に、父が引退を決意、私は代表取締役社長に就任しました。
父が引退した時、長男はまだ生後2ヶ月。「今後、仕事と子育てを両立していけないのであればやめなさい。きちんと両立していけるのであれば、会社は君に後は任せる。」と言われ、覚悟を決めて、現在の社長職に就きました。

仕事へのこだわり

「唯一無二のメディアを作っていく」他社が真似できない、オンリーワンのプロダクツを作っていく事が一つです。プロダクツの「質の高さ」に対してのこだわりです。
弊社が提供するサービスは、訪日外国人や日本在住外国人、国際志向の日本人をターゲットにしたい企業に対して、英文自社メディアやSNS、PR動画制作、その他の様々な方法を用いて、販売促進のトータルサポートをする事です。ただ売るだけでなく、コンサルタント的な営業スタイルで、まずお客様の状況を伺い、その中で弊社には何ができるのかを考えて提案していきます。
お客様との会話の中から、新たに生まれたサービスがたくさんあります。お客様からのニーズをすくい取って、それを具現化していき、ニーズに応える。そんなきめ細かいサービスをする事をモットーにして、仕事に取り組んでいます。

今後の目標

世界的なコロナ流行がようやく落ち着いてきましたが、弊社は外国人向けのビジネスなので、この2年間は、弊社が始まって以来の「氷河期」を迎え、正に逆境に立たされました。
主要メディアは「WINING & DINING in TOKYO + KANSAI」という英文飲食店情報誌なのですが、コロナ禍の飲食店に対する大幅な規制により、弊社も大打撃を被りました。その時に一つの主要メディアだけに頼っていては危険であり、有事に備え、きちんと第2のメディアを用意していた事が、功を奏しました。コロナ前はサブメディアであった英和ウェブマガジン「J SELECT (Japan Select)」を強化する事で、何とか壁を乗り越える事が出来ました。
唯一無二のメディアを作り続けていくというのと同時に、新たに新規分野の開拓にも取り組む必要がありました。昨年には「全省庁統一資格」という、中小企業が直接国や省庁に入札できる資格を取得しました。また今年に入り「事業再構築補助金」が採択されたので、新境地で「動画制作プラットフォーム事業」にも挑戦していく予定です。
今までのメインビジネスは基盤でありつつ、売上の10%程を新規ビジネスで賄っていけるよう、プラットフォーム事業に取り組んでいきたいです。

若者へのメッセージ

精一杯、悔いがない一日一日を積み重ねていってほしいです。やらずに後悔するのでなく、まずは挑戦してみて、失敗から学ぶことの方が大きいことを伝えたいです。失敗を恐れずに、その失敗から気づきや機会を得て、挑戦していってほしいと思います。
これから就職して社会に飛び立つにあたり、生み育んでくれた親がいて、成長していく過程で一緒に戦い共に時間を過ごしてくれた友達がいて、あなたを取り巻く全ての人たちがいたからこそ、あなたの今の人生があるということを忘れないでください。そのことへの感謝の気持ちをもって、歩んでいってほしいです。