Miyazaki Junki

宮崎淳貴

瑞穂木材株式会社 専務取締役 https://mizuhomokuzai.jp/

現在の仕事についた経緯

自社工場の横に自宅があったため、材木の香りや工場の音を身近に感じながら育ちました。
高校・大学と地元を離れ、卒業後は住宅建材用資材を取り扱うナイス株式会社へ入社、約3年間勤務しましたが、Uターンで弊社に参加しました。
創業70年を超える弊社の仕事も、工場も、業界全体もほぼ変わっていないことに驚いたと同時に、当初はAI技術などを取り入れ、DXを図っていこうと考えていました。
その方向性を変えるきっかけとなったのが、SDGsの提唱です。
SDGsを私なりに解釈すると、地産地消や地材地建など、昔は当たり前にできていたことを通じて、地球を守っていくことだと感じました。
すると、「昔から変わらずに在る私達の事業は、すでに世界の目標を達成できているのでは?」と思い至ったのです。
ならば、近代技術を取り入れるよりも、今のあるがままの私達の姿を世界に広く知って頂いた方が社会貢献にも繋がるだろうと考え、昨今はSNSを通じた発信活動に力を入れています。

仕事へのこだわり

基本的に、人を「応援する」という点を意識しています。
やはり人を応援するからこそ、また応援が返ってきたり、代償としてお金が頂けたりすると思っているからです。
そのサイクルを意識しながら、思いが通じ合える人達とは業種や立場の垣根も超えて、共に幸せになっていけるよう、さまざまな取り組みを模索しています。
もともと木の骨組み(構造材)しか売っていなかった弊社が、スノーボードやギター、椅子など、日々の生活で使って頂けるような製品を作り始めたのも、一般のお客様との親交がきっかけです。
ただ同世代の方々とは比較的思いが通じ合いやすい一方で、60歳以降の方にはなかなか話が響かないと感じています。
しかし、やはり地球の悲惨な現状は、年配世代の仕事の末路であると考えているため、この世代にもなんとか思いを共にしてもらい、先の子供達の未来までを考慮した経営を行っていけるよう努めていく所存です。

今後の目標

現在はYouTube、Instagram、TikTokなどを活用した配信活動に注力しており、PR事業専任のスタッフも3名雇用しています。
それぞれの主な配信内容は次の通りです。

 | YouTube…工務店や工務店社長の紹介、他では聞けない裏話
 | Instagram…県産材の紹介、木を使った家づくり・地元工務店の魅力
 | TikTok…若い世代への認知を目的とした弊社・社員の紹介

SNSの特性を活かし、内容は少しずつ変えていますが、すべては「長野県の山を綺麗にしたい」という思いがあってこそです。
また、配信を始めてから一般のお客様をはじめ、工務店様からもお問合せを多く頂いており、人・モノ・お金の繋がりの輪が大きくなっていることを日ごとに感じています。
したがって、今後も私達の思いを叫び続けていくよう努めていきます。

また、現在は海外からの木材の供給不足により、国産材の増産が求められています。
しかし日本では長い間、輸出材が迎合されていたため、そもそも山や林業に関わる業者の数が激減しており、その点から立て直しを図っていくことが必要となります。
今後は工務店も含めて皆でタッグを組み、県産材が有効に活用されていくよう、「取引」ではなく「取り組み」の関係性へと転換していきたい所存です。

若者へのメッセージ

私もまだ35歳の若輩者ですが、チャレンジすることが最も重要だと感じています。
新しいことに挑戦しないと、やはり人間は衰退していってしまうからです。
また、社員に常に言ってるのが「毎日を前夜祭にしよう」ということです。
皆さんも、学生時代の前夜祭はワクワクドキドキしませんでしたか?
そんな前夜祭のような毎日が続けばいいなと思った私が今日まで心がけてきたのが、まさに新しいことにチャレンジすることでした。
あまりにいろんなことにチャレンジしすぎると、今度は楽しみすぎて眠れないという弊害も出てきますが…。ぜひ自分なりのチャレンジを楽しんで頂きたいと思います。