便利屋開業。現在は清掃業や飲食店経営も行なっている。
略歴
現在の仕事についた経緯
約18年前、仕事の先輩から「便利屋」をやろうと持ち掛けられたことがきっかけです。これがまた以外とニーズがあって、いろいろな仕事をやりました。
中でも多かったのは、お部屋の片付けや、俗に言う「ゴミ屋敷」を何とかしてほしいという依頼です。やっていくうちに、「掃除を必要としている人ってこんなにたくさんいるんだ」って。これは流行るぞと思いました(笑)。
しかもこの先、高齢化社会になることはさんざん言われていましたし「遺品整理」のニーズが多くなることも感じていたので、それをいち早く取り入れました。
それに自分がこの業界の先駆けになって、「数年後、数十年後にはたくさんの人が後に続いてるかも」と考えたら何だかワクワクしました。
あとは、単純に楽しかったですね。見違えるくらい綺麗になった家やお客様のびっくりした顔を見れること、やり切った後に達成感があることが魅力です。
仕事へのこだわり
僕の仕事へのこだわりはズバリ「神は細部に宿る」です。これを説明する前に、僕が仕事で一番大事にしている人との「縁」についてちょこっと語らせてください。
「縁」を大事にと言っても、仕事上の人間関係はアッサリしていて、プライベートでも仲が良かったのに転職したら連絡すら取らなくなった、なんてことはザラでした。僕も何回かそういう経験がありますが、何となく心に引っかかっているんですよね。「あいつ元気にしてるかなー」とか。じゃあ連絡しろよって話なのですが、それができない。今さら連絡?と考えてしまって(笑)。
そういうことが積み重なっていくと「後悔」になります。新しい人間関係ができて、また仲良く飲む相手ができて…。それも楽しいのですが、「あっ」と思い出す瞬間はやっぱり寂しいです。心がムズムズする感じ(笑)。
僕はそれが嫌だったので、“みんながいつでも帰ってこられる居場所”のようなスタイルを作りたいと思っていました。職場だけどフランクで、ふらっと出ていって、いつの間にかまた帰ってきているみたいな。それが僕の理想としてる縁のカタチです。
ところで、仕事へのこだわりと何の関係があるかというと、僕は、手を抜いたりいい加減な仕事をする人というのは、人間関係にもそういう部分が出てきてしまうと思うんですね。
「縁」を大切にするにはまず、自分の仕事を丁寧にこなしていく。仕事で些細なことに気が付ける人は、人間関係でもそういう感性を持っている。そう思いながら仕事を始めて早20年経ちますが、ちょっとづつそういうスタイルになっているのではないかなと思っていますね。
若者へのメッセージ
僕は40代半ばに差し掛かろうという年齢ですが、僕が若い頃と今では時代は大きく変わりました。過去の僕が大事にしていた教訓や考えを、今の若い人に説いても役に立たないかもしれない。だからこそ、今の時代に生きているおっさんの僕が大切にしていることを伝えますね。
「好奇心」と「ポジティブ」を大事にしてください。
僕は「なんだか楽しそうだ」と思うことがあればすぐに飛びつきます。楽しいならやってみたい。でも、仕事も遊びもずっと楽しいことはほとんどなくて、時間が経つと必ずネガティブな部分が出てきます。
それを「もういいや」と諦めて切り捨ててしまうのは簡単だけど、僕はそうはしたくはありません。なぜかというと、多分マンネリみたいなもので、工夫次第でもっと楽しくなると思っていますから。だから、ネガティブな部分をどうにかしてポジティブにできないか常に模索していますね。
仕事も遊びも、やるなら楽しくやるのが一番。もちろん口で言うほど簡単ではないけれど、物事をポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかは自分次第。つらくてもしんどくても、ポジティブを探してください。どんな失敗でも、最後は全部笑い話になるから!(笑)