ビジネススクール講師として起業家に出会う中で、多くの人が「やり方」ばかりに目が行っていることに気がつきました。そのような中で、何らかの成果を上げて行く人は全体の半分。さらに短期間で一気に売上を上昇させる人はたったの数人程度でした。
この状況を見たとき、「本当に大切なことは『やり方』より、自分自身の『在り方』をつくることだ」と確信しました。そして、「目標達成よりもゴールに向かう『プロセス』が未来に大きく直結している。」そのことを拘りのひとつとしてサポートさせていただいています。
なぜなら、目標達成をしてもその喜びは一瞬でしかありません。その後は、次の目標へ向かうからです。この繰り返しの中で自分の成長を味わうことや仕事の喜びを感じることなく通過してしまいがちです。自分の心を満たすことなく次の目標達成へと向かう姿は、まるで空腹のまま富士山を登るようなもの。ヤル気も起きなければいいアイデアも生まれないし、周りとの調和もできない。結果的に生産性が下がるだけです。
僕がクライアントのビジネスメンタルを整えるために大事にしていることは、「ゴールに向かう過程でどれだけ喜びややりがいを味わえるか」。つまり、心の感度を高めていくことです。
実は、仕事をする上でモチベーションは一切不要なのです。それよりも常に良い心の状態をつくり、コントロールすること。経営者が自分の感情をコントロールできると社員も不思議とそれに近づいてきます。離職も軽減し社内の空気もガラッと変わります。
売上も人間関係も全て人の「在り方」が創り出します。マーケティングや集客テクニックといったやり方も大事です。そして、それを楽しくこなしていくための「在り方」や「メンタル」はもっと重要です。会社の成功はメンタルの80%がカギを握っていると考えています。