Niimi Yohei

新美 洋平

名南歯科貿易株式会社 代表取締役社長 http://www.meinandental.com/

現在の仕事についた経緯

弊社は1981年、歯科医療器材の商社として私の父が設立した会社です。
幼心に、海外の取引先と英語でコミュニケーションを取る父の姿はかっこよく、私もいつかは同じような仕事をするのだろうと思いながら育ちました。
大学卒業後はアメリカでMBAを取得し、その後、会社を継承するまでの修行のつもりで外資系の総合コンサルティングファーム、アクセンチュアに入社しました。
ハードワークの中で非常に鍛えられた上、30歳の頃にはマネージャーのポジションに就いていたことから、会社員生活に一区切りをつけ、新しい業界へ呼び込むには良いタイミングであろうと弊社へ入社するに至りました。

仕事へのこだわり

私達のミッションは、日本の歯科業界へ最先端の器械材料をお届けすることです。
よって、私達の商品の先には必ず患者様がいらっしゃるというイメージを常に持ちながら仕事に取り組んでいます。
弊社では約2年前から“サステナブルな組織であること”を社内基準として掲げているのですが、それも、私達が倒れてしまっては商品の流れがストップし、患者様および医療現場全体にご迷惑がかかるとの恐れから端を発したものです。
したがって、負荷はチーム全体で分散しながら、無理のない働き方を心がけています。
また、社員の自主性も重要視しているところです。
かつては社長である私自身がトップセールスマンとして、一流の交渉人として活躍しなくてはならないという観念があり、社員に働いてもらうことよりも自らが動き回ることによって、業績アップのために奮闘していました。
しかし売上が7億円に到達するや否や、伸びはピタリと止まってしまい、そこで、とある本に「社長が奮闘するのは良いことだ。しかしそれは同時に社員の成長のチャンスを奪っている」といった内容の一文があったことを思い出しました。
それを契機として、私は現場の第一線から退く決意をしました。
すると途端に社員が活き活きと働き始め、自発的に仕事に取り組むような流れが生まれたのです。
そのとき、かつての売上7億円は私自身の限界であり、社員の可能性に任せれば会社の発展は無限大なのだと悟りました。
したがって現在は経営者として、皆が各自の考えに基づいて動けるような、働きやすい環境を整えるということにフォーカスしています。

今後の目標

目標の1つとして、2025年までに年商10億円を達成するというものがありますが、こちらは少し前倒しで実現できる見込みです。
また、前述の“サステナブル”にも通ずるところで、2100年まで会社を継続させていくという目標も掲げています。
一方、サステナブルな組織を目指す上では、デジタルマーケティング力の強化が欠かせず、その点ではYouTubeチャンネルでの発信を行うなど既に取り組みも行っていますが、今後、より若い世代の歯科医師や歯科衛生士の方に弊社を認知して頂くためには、そのときどきのトレンドに応じたSNSプラットフォームへ切り替えるなど、柔軟な対応をとっていく必要があるでしょう。
最終的には、歯科業界全体に影響力を持つ会社となれるよう邁進していきます。

若者へのメッセージ

私は20代の若い社員と接する機会が多いのですが、皆総じて素直で真面目で、今後にも非常に期待しています。しかし、彼らが将来チームを引っ張っていくようなリーダーになるかと言えば、その点はどうだろうかと思います。
そこで皆さんにはぜひ、遊び心を持って仕事をして頂きたいと思います。
私もかつて人に言われたことなのですが、人間はつい“いい子”になりたがるもので、そのために指示されたことをしっかりこなそうとします。
しかしそれこそが、自分自身に限界を作る原因となるものです。
そもそも、言われたことを言われた通りにやるだけの仕事など面白いわけがありません。
ですから、少しくらいは脱線しても大丈夫ですので、遊び心を持ちながら、自分の頭で考えてアウトプットしていくように取り組んでみてください。