専門学校に通う傍ら、カイロプラクティック院や鍼灸院でアルバイト。鍼灸学校を卒業後は4代続く鍼灸院で2年間研修生として勤務。
その後、神戸にあるリウマチ専門の病院に就職。付属の鍼灸院で院長としてリウマチ患者さんを中心に施術を行う。医薬品や食事指導も患者様の体を治していくのには必要と感じ、登録販売者や食生活アドバイザーの資格を取得。
生まれ育った大阪でやっぱり仕事がしたいと思い、大阪の整骨院で勤務するも自分自身がやりたいことと違うことに気づき、独立開業。
現在は身体を健康に保つには歩行が大切という思いから、歩行機能改善専門の整体を提供し、日々、患者様の健康と歩行に向き合っている。
略歴
現在の仕事についた経緯
機械工学系の学部を目指して受験勉強真っ最中だった高校3年の冬、まさにセンター試験の1か月前に「やっぱり医療関係に進みたい・・!」と思い立ち、大学受験をやめてカイロプラクティックと鍼灸の専門学校に進みました。
なぜ急に思い立ったのかはいまだに謎ですが、今思うとその頃は一緒に住んでいた祖母が病気で入退院を繰り返していたこと、高校でラグビーをしていた時にトレーニングの方法など体について勉強するのが好きだったこと、小学生の時に薬剤師になりたいと思っていたことが医療系に進みたいと思ったきっかけかもしれません。
その時の判断は全く間違いではなかったと確信しています。
仕事へのこだわり
学んでいた時、勤めていた時、そして開業した今も、私の思いは変わっていません。
「患者さんのことを治せない治療家にはなりたくない」
「やるからには、術後のケアや急性期(痛みがひどい時)のケアだけでなく、患者さんの人生を背負う覚悟で一から十までやりたい」
「諦めない、諦めさせない」
そう考えるのには理由があります。
それは父親の死です。父親は癌でした。
癌が発見されて時にはすでにステージ4で末期癌でしたが、その頃はまだ元気で「治して仕事に復帰するんや!」というのが父親の口癖でした。でも、復帰できないまま父親は亡くなりました。
最後に父親と話したときに父親から言われた二言。
「ほんま迷惑かけてごめんな」
「できるなら、もう一回釣りに行きたかった」
やりたいことを諦めざるを得なかった父親の気持ち、本当に悔しかったと思います。
そして僕にも一緒にやっとけばよかった、やらせてあげればよかったという後悔があります。
患者さんや、患者さんのご家族が「あの時こうしていれば・・」と深く後悔しているかもしれません。
私は、そんな風になって欲しくないんです。
年齢などを理由に諦めなければならないなんてことはない。
あの時やっていればよかったと後悔してほしくない。
僕が今やっている歩行機能改善だって、きちんとケアをすれば改善されます。
そこを、誤った認識を持ったまま諦めてほしくないんです。
患者さんと向き合って話し合う。これが確実に改善させるために欠かせないことだと私は考えます。ただ「歩いてください」と言われて納得できなかった方も、なぜ歩く必要があるのか、歩くとどんな効果があって、1年後、2年後にどうなっているかを理解すれば、進んで歩いてくださいます。
本気で患者さんと向き合う!諦めない!諦めさせない!
こんな思いで仕事をしています。
若者へのメッセージ
一つは夢を持ってほしいと思います。
すごく大きなものでも、小さな憧れであってもいい。そういうモデルや目標といったものがあり、それに近づこうという気持ちを持つことが大事です。それが志を持つことにつながっていくと思います。たとえ、夢に向かって努力できなくても落ち込むことはないんです。「志」がしっかりしていて、前に向く気持ちさえあれば、未来への道からズレてしまうことはないと思っています。
二つ目はともかく、時間を大切にしてほしいです。
様々な環境で人は生活をしているので、時間に余裕のある人もいれば自分の時間を奪われ苦しんでいる人もいると思います。環境に大きく左右されることもありますが、ほんの少しでも時間があれば前に向かって進んでいけるように時間を使って欲しいです。
例えば、与えられた時間を自分のステップアップの勉強に使う人もいるし、目標に向かっていろんな人に会いに行く時間にする人もいる。それぞれの人がそれぞれの立場で、与えられた時間を、一歩でも前に進むために大切に使って欲しいと思います。自分にとって、今一番大切なことに、与えられた時間を使うことができれば、未来は切り開けると思っています。