立教大学経済学部経営学科卒業。2007年に司法書士試験に合格し、3年の実務経験を経て2010年に司法書士事務所を立ち上げ、開業から4年で当時の日本最大の店舗数まで拡大。2020年に司法書士法人の代表を退き、オーダーメイド型CtoC不動産取引プラットフォーム「スマトリ」を手掛ける株式会社ブリスフルを立ち上げ、現在に至る。
略歴
現在の仕事についた経緯
司法書士の仕事を通じて、ある程度社会に貢献できているとは考えておりましたが、数年前から「この先私が代表として司法書士事務所をやらなくても、次の世代が引き継いでくれれば同様の貢献をする事ができるのではないか」と考えるようになり、何か自分にしかできないことをやりたいと思うようになりました。
そこで、不動産取引の仕組みを知り尽くした自分だからこそできる、安心安全な不動産個人間売買のプラットフォーム作りに挑戦する事を決め、開業10年の節目に司法書士を引退し、現在の仕事を始めました。
仕事へのこだわり
私は目標を決めたら達成するために何をしたら良いか逆算して考え、やることが決まったら全力で行動するという姿勢を大切にしています。
24歳で司法書士の資格を取って就職し、27歳で起業してから、目標を達成するために重要だと思う事には全力で取り組んできました。最初に就職した事務所では、朝8時に出社し24時まで働くという1日16時間労働をこなし、必死で仕事を覚えました。
誤解のないように言っておくと、決して強制労働をさせられたわけではなく、自ら進んで行ったことです。入社前からその事務所のことは調べていて、そのような働き方になることも覚悟していました。他の事務所で働く同期の司法書士が、18時には仕事が終わって飲みに行くなんて話を聞くたびに羨ましく思う事もありましたが、早期独立を考えていましたので、今は仕事を覚えるために全力で仕事をする時期だと自分に言い聞かせて仕事に集中しました。
無事に下積みを終えて、27歳で独立開業しましたが、開業してから2年は事務所に寝袋を持ち込んで寝泊まりし、ネットカフェでシャワーを浴び、休みなく仕事をする日々が続きました。そんながむしゃらに働く時間を経て、開業から4年後には日本一の拠点数をもつ司法書士事務所を作り上げることに成功しました。
ちなみに、私が22歳で司法書士試験を受ける時に決めた目標は「司法書士試験に受かること」ではなく、「日本一の司法書士事務所を作ること」です。当時は司法書士の資格すら持っていなかった学生でしたので、途方もない目標のように思えますが、その時々で実行できることを全力で実行したことにより実現することができました。
若者へのメッセージ
仕事に限らず、遊びや勉強、スポーツでも自分でやると決めたことにはとことん全力で取り組んで欲しいと思います。全力で取り組めば望む結果に辿り着ける可能性が上がりますし、失敗したとしても悔いを残さないで済みます。何度もチャレンジできることではなく、その時しかできないことは、絶対に全力で取り組むべきだと思います。
私が21歳でプロボクサーになった時、プロデビュー戦で最初のラウンドでダウンを奪ったにもかかわらず、後半に体力が続かず失速してドロー判定となってしまいました。原因は明らかで、私は試合前の体力作りで非常に重要なロードワークをないがしろにしていたのです。その頃の私は大学に通っていて、楽しくもないロードワークを適当に済ませて、友人と遊ぶ誘惑に負けてしまっていました。
試合に臨むにあたって体力作りが重要なことは考えなくても分かるような簡単なことです。それなのに全力で取り組めず、成果を出すことができなかった。そのせいでずっと悔いが残っています。いつかリベンジしたいと思いながらもプロボクサーとして活動できる期間にも限界があったので、未だに悔いを抱えたまま、ついに40歳を迎えてしまいました。
このことがあって以降、やると決めたことを中途半端にやってはいけないと心に誓いました。「やると決めたら全力」です。若い時は時間が無限にあるような感覚になってしまいますが、間違いなく時間は有限です。
私のように悔いを残さないためにも、自分でやると決めたことには全力で取り組んでみて下さい。