Okusu Tomoya

大楠 友也

株式会社メディケアジャパン 代表取締役 https://medicarejapan.co.jp/

略歴

大学卒業後にリクルート新卒入社。マーケや人事を始め、官公庁や日系グローバル企業への出向を経験。エムスリーグループに転職後はコロナ対策担当として保健所の運営支援やワクチン接種推進に従事。2021年、メディケアジャパン創業。NPO法人全国キャリアセンター副理事長。

現在の仕事についた経緯

ずばり「日本の社会保障問題を人事で解決したい」と思うからです。リクルート時代に27歳でゼネラルマネジャーに昇進して有頂天となり、マネジメントで大失敗しました。この経験から人事に興味を抱き、リクルートおよびパートナー企業の人事を経験させて頂きました。
その後、特に人材不足を感じる医療介護業界で、僻地の診療所の立て直しや、都心部の患者が殺到する病院や保健所の体制支援を行いました。人事出身の私が医療介護業界で強く感じた事は「命を救う人を救うための仕組みが乏しい」という事でした。世界TOPの高齢化大国日本だからこそ、医療介護業界の労働者が今よりも笑顔で働ける社会にしていきたいと思っております。

仕事へのこだわり

「自ら機会を創り出し機会によって自らを変えよ」というリクルート創業者である江副さんの言葉を大切にしており、今でも自宅の仕事場にこの言葉を飾っています。
人は身体特徴や一部の才能は“遺伝”の影響を大きく受けますが、IQや性格を始めとしたその他は半分以上が“環境”によって決まってくると言われています。この“環境”を“機会”=“チャンス”と置き換え、今の自分に必要な機会は何か、次の自分に必要な機会は何か、という事を意識して仕事に臨んでおります。
また、辛くて逃げたくなる仕事も、成長するための“機会”とじっくり捉え直す時間を設けます。こうする事で脳が多少なりともポジティブに変わり、活性化していきます。これらのこだわりは、言い換えれば「まず自分を大切にするための拘り」という事だと思っております。
現在、情報流通網が発達してVUCAでスピーディな時代に変わり、人間も常にアップデートしていく事が避けられない時代です。よって、常に私達の周りには“焦り”という感情が存在するのではないでしょうか。
SNSも発達して情報は勝手に溢れるほど入ってくるからこそ、何をするにも「まず自分を大切にする、まず自分を見つめ直す」という事を大切にしています。自分を大切に出来ない人が誰かを大切にし続ける事は、とても難しいと思うのです。

若者へのメッセージ

私は現在37歳ですが気持ちだけは若者だと思っております笑。よって若者に限ったエールやアドバイスを申し上げる事は難しいのですが、私自身が人事として国内外の数多くの方にお会いしたり、医療介護業界で命の現場に携わったりした事で感じたのは「若い方が思っているより活動的に過ごせる人生は短い」という事です。
私はこれまで転職活動が上手くいかなくて次のキャリアで実現したかった事が出来なくなったり、急に大切な方が命を落としたり、家族の介護が必要になり、やりたかった活動そのものを制約されてしまったりする方を数多く見てきました。もちろん平均寿命を過ぎても元気な方は増えているくらいの昨今ですが、体の衰えを始め、脳の衰え、家族環境の変化、人間関係の希薄化、など抗いにくい事象は必ず起こります。
だからこそ大切なのは「活動できる時に早くやっておく」事だと思います。「ああ、あの時にあれをやっておけばよかったなあ」と後悔だけが並ぶ人生ではなく「ああ、あの時にやっておいてよかったなあ」という想い出が続く人生になると良いと思います。かくいう私も過去を思い出せば後悔が並ぶ事も少なくありません。だからこそ今後は「やりたい事=機会」をこれまで以上に創り出していきたいと思っております。