1979年、神奈川県生まれ。大学卒業後、民間企業、郵便局にて従事。東日本大震災と原発事故の衝撃を受け、人生を見つめなおし、2016年に合同会社小田原かなごてファームを立ち上げる。農業と自然エネルギーを組み合わせるソーラーシェアリング事業に参入。日本初のオフサイトPPA自家消費モデルを立ち上げ、食とエネルギーを自給する農家カフェSIESTAをオープン。著書に「食エネ自給のまちづくり」(田園都市出版)。
略歴
現在の仕事についた経緯
東日本大震災と原発事故の衝撃を受け、原発に頼らない持続可能な社会をどう創るか?を考え、悩みに悩みぬいて安定した郵便局を退職し、今の会社を立ち上げました。
仕事へのこだわり
新人時代からのスタイルとして変わっていないと感じるのは、自分がやりたいようにやることです。自分の信念を貫くといったところでしょうか。
それなりに社会に揉まれて思うのは、仕事は、正しい考えとあくなき情熱を持って、最後まであきらめないことが重要であり、正しい考えと熱意と能力の掛け算だという事です。
自分の利益ばかり、損得勘定ばかりでなく、(私は二宮尊徳が唱えた「推譲」の精神と言っていますが)人に譲る、感謝する、そういう気持ちを持つことが大事だと日々考えて経営しています。
推譲とは、自分が獲得した財産を自分の為に使うのではなく、将来の自分のため、あるいは広く社会の為に使うべきという教えです。とにかく「今だけ、金だけ、自分だけ」の世の中にあって、そうでない、正しい考えをもって経営にあたることを大切にしています。
若者へのメッセージ
私が郵便局をやめて今の道に飛び込んだのは、人生は一度きり、命は時間だと思ったからです。限りある時間を一日一日すり減らしているのが生きるという事です。そうであれば、自分にしかできないこと、自分は必ずしもやりたいと思ったことではないけれども天から与えられた役割を自覚して、取り組むという姿勢が大事なのではないでしょうか。
繰り返しですが、どんなに優秀な能力を持っていても正しい考えと熱意と能力の掛け算だとすれば、よこしまな考えでは能力は発揮できません。
私は正しい考えを持つように導いてくれた良き師匠と出会いました。出会いは大切です。実はみんな出会っています。ですが、ざるみたいなものなので、あっという間に流れてしまいます。出会いをものにするにはお互いの努力が要ります。
私はその人生の師と出会って、結局のところは人生が変わりました。そういう出会いを若いうちにどんどんしてもらいたいですね。