Takada Shuhei

髙田 修平

株式会社TRC高田 代表取締役 http://www.trc-takada.jp/

現在の仕事についた経緯

弊社は昭和33年に創業され、私が3代目の代表となります。
弊社に入社した当初、若い人材は当時30代前半の私と、20代前半の1人しかおらず、現場を盛り上げるためにもなんとか若い人材を増やしていきたいと考えていました。
そこで現場の改善を行ったり、20代の社員を管理職に押し上げたりと、さまざまな施策に取り組みながら、求人で「若い人でも管理職になれる会社」と打ち出すと、徐々に若い人材が現場へ増えていきました。時を同じくしてお客様も若返りが進んでいたことから、トップにおいても世代交代をすべきではないかとの結論に至り、私が代表取締役に就任した次第です。

仕事へのこだわり

最も大切にしているのは、従業員の幸せです。
私自身、親会社にて雇われていた経験から、従業員の立場や気持ちがよくわかることもありますし、経営者の勉強会にて幾度となく繰り返されてきた「会社はなにより従業員が大切だ」という言葉を、代表に就任して以降、肌身で感じました。
従業員が何を幸せと捉えるのかは人それぞれですが、皆が「幸せ」と思えるような働き方を実現することが、会社が提供すべき最たるものではないかと捉えています。
特に、会社にいる時間は、家にいるよりも、家族と過ごすよりもずっと長いものです。
ならば、会社にいるうちは楽しく安定して長く勤務ができて、将来的な目標にも繋げられる、そんな環境を実現できるよう努めています。
具体的には、全従業員を対象とした面談や無記名アンケートを通して、従業員の声に耳を傾けるようにしています。
もし人間関係の悩みがあれば、部署変更を行いますし、金銭面で苦労しているのであれば、まずは社内の資格取得制度を利用して資格を取ってもらい、資格手当を支給することによって給与をアップさせるなど、皆の悩み、問題に対して会社ができることを提案し、解決を図っています。

今後の目標

弊社はこれまで自動車部品の製造業を行ってきましたが、リーマンショック以降、自動車部品はずいぶんと波のある業界になってしまいました。
その後も東北大震災や今回のコロナなど、未曾有の事態を数々経験したことによって、やはり1本の事業の柱では心もとないという結論に至っています。
そこで今後は、部品事業以外にも、新世代のリチウムイオン電池を製造する電池事業、量産の設備を製作する設備事業と3つの柱を打ち立てることで、会社の継続的な安定に繋げられたらと考えています。
新たな物事のスタートには失敗が付きものですが、その失敗を糧にして改善し、ゴールまで諦めなければ必ず成功するというのが私の考え方です。
ぜひこの思いを共にしてくれる社員達が社内に増えてくれれば、私としては非常に頼もしい限りです。

若者へのメッセージ

これは以前から私が思っていることですが、若い方々は就職先をバリューネームで決める方が多いように思います。
例えば、自動車会社、通信会社と言われたら誰しもが第一想起するような大手企業を、皆さんは志望されるのではないでしょうか。
しかし、日本の会社の99%は、中小企業で構成されているという事実を見つめて頂き、その上で中小企業の魅力、良さをぜひ知って頂きたいというのが私の思いです。
中小企業は総じて発信力が弱いために、皆さんに知って頂く機会がなかなかないのですが、ぜひこれから就職活動を迎える皆さんにあたっては、自らの足で企業に出向き、社員の方や代表から直にお話を聞くという姿勢を持ってほしいのです。
実際の職場を目の当たりにし、現在活躍されている方々の生の声を聞くことによって、中小企業の持つ技術・力や魅力がわかると思いますし、それはバリューネームを重視した就職活動よりよほどミスマッチの少ないものになるのではないかと思います。