前職では外資系の生命保険会社であるAIGグループに約30年間勤めていました。
リーマンショックを機に一時は経営危機に陥った同社は、アメリカ政府の公的資金注入によりなんとか救済されましたが、社内では役員が次々と退職勧告を出され、早期退職制度が推進されるなど、非常に風当たりの強い時代でした。
本社で部長職を務めていた私は、早期退職を促す側の立場であったこともあり、本意ではない行動を取らねばならない毎日に辛い思いを抱えていました。
時を同じくして母が大腿骨骨折により要介護4の認定を受けたことから、介護を理由に同社を退職し、しばらくは母の介護をして過ごしました。
しかし手術が成功したことを機に再び社会復帰を果たそうと、収益物件を取り扱う不動産会社へ入社し、経営企画部長に就任。
諸事情から3ヶ月での退社となりましたが、同社での経験を機に不動産事業に興味を持つようになった私は、宅建の資格を在学中に取得していたこともあり、2018年に思い切ってIZUMAIを設立したという経緯です。
創業当初は前職の会社から引き抜いた社員1名と共に業務に取り組み、その後は1人ですべての事業を行うようになったものの、やはり1人では回りきらず、現在はアメリカに本拠地を構える世界最大級の不動産フランチャイズ「RE/MAX」に加盟し、業務委託形式で仕事を行うエージェントを8名採用して業務に取り組んでいます。

現在の仕事についた経緯
仕事へのこだわり
弊社の社名であるIZUMAIは、日本語の「居住まい」を表したものです。
これは前職の頃から部下にも伝えていたことですが、やはり人と接するときには居住まいを正し、相手のことを慮って対応しなければならないと思います。
私としては常日頃からそのような心持ちでお客様や関係各社の方々とお付き合いしていきたいという思いを「IZUMAI」という社名に込めました。
また、居住まいには「住環境」という意味もあります。
私が創業にかけた思いとして、いつかは、なかなか住まいを確保できない人達に住みよい住宅を提供したいというものがありました。
よって、弊社の社名には私の思い、こだわりが全て詰まっていると言えます。
今後の目標
兼ねてから始めたいと思っていた「住宅確保要配慮者」に住居を提供するビジネスをいよいよスタートする予定です。
同ビジネスに取り組んでいる不動産会社はほぼなく、前例のないところからのスタートとなりますが、だからこそお客様とより密にコミュニケーションを取り、どのようなニーズがあるのかをヒアリングしながら、ビジネスモデルの構築を図っていきたいと思います。
また、同時進行で現在準備を進めているのが、不動産特定共同事業です。
こちらは、事業者が複数の投資家から出資を受け、集めた資金で収益不動産を取得、運用し、発生した収益を投資家に分配するというもので、始めるには許可を受けなければいけないため、2023年からの始動を目指し、現在はそのための資格取得などを行っています。
また、「RE/MAX」のエージェント増員も続けており、年内には8名から10名へ、来年は30名、ゆくゆくは100名を目標とし、並行してマネジメントできる人材の育成に努めていく所存です。
若者へのメッセージ
私は「ライオンズクラブ」という団体で地域の会長を務めており、学生さんを中心とした若い方々とボランティア活動に取り組んでいます。
現在支援活動を行っているのは「がんの子供を守る会」と、「ハートフルハンド」と呼ばれる手話劇団です。災害時には現地でのボランティア活動も行いますし、日頃から地域の清掃活動を頻繁に行っています。
皆さんの中でもし、ボランティア活動や社会貢献活動に興味がある方がいれば、ぜひお声掛け頂ければと思います。