Takahashi Shunji

髙橋俊二

日本アダプテッドブレイキン協会 プロダンサー https://yozigenz.com/

略歴

1983年生まれ。北海道江別市出身。高校でダンスを始め、高校卒業と共に世界中でダンス修行を積む。ブレイクダンスチームMORTAL COMBATに所属しながらソロでも世界トップレベルのスレッドスタイルを武器に活躍。世界大会を含む100回以上の大会優勝、5ヶ国17都市60回以上のダンス公演に出演。2019年には日本アダプテッドブレイキン協会を設立。理事長として「障がい者×ダンス」を結びつける活動を続けている。

現在の仕事についた経緯

2018年にダンサーとしての第一線を退いてからは「プロのダンスがまだ行き届いていない世界にダンスを届ける」という目的で様々な業界に目を向けて活動しています。
その中で、障がい者の世界でのダンスがお遊戯的であることが多いことを目にし、本格的なダンスで活動することの楽しさは障がいの有無に関係ないことを伝えるために、日本アダプテッドブレイキン協会を設立しました。

仕事へのこだわり

楽しさを伝えるためにはまずは自分が楽しむということ。高校時代から自分の人生設計を考え始め自分の軸を作るという事を第一優先に意識してきました。そんな中でダンスに出会ってからはダンスを「人生の軸」にすると心に決め、人生で獲得し得る最高の経歴を残してから自分の人生をスタートさせたいと考え、若手時代の全てをダンスに捧げ、どんなに苦しくても努力を続け世界的に活動してきました。
その結果として、今の「ダンスの楽しさを伝える」仕事に就いています。ダンステクニックが高くないと講師としてテクニックを教えられないように、僕の役割である「ダンスの楽しさを伝える」ために、まずは自分自身がダンスを楽しまなければいけません。僕の中では人生の軸が「ダンス」で、仕事の軸が「楽しむこと」なんです。もしかしたらそれは他のプロダンサーとは逆の発想かもしれませんが「ダンス」の軸がしっかりしていることで「楽しむこと」も自然にできていると実感しながら、今日も沢山の笑顔に囲まれて踊っています。

若者へのメッセージ

努力では天才には勝てないかもしれないけれど、天才も努力家には敵わない。
そもそも優劣が無いということ。
ダンスの世界で最も競技性(スポーツ性)が強くシビアとも言われる「ブレイキン(ブレイクダンス)」の世界で約20年戦い続けてきました。その中でいわゆる天才と呼ばれるダンサーとも何十人と触れ合ってきましたが、凡人ダンサーと天才ダンサーとは見えてる世界自体が全く違うように感じました。
とある天才に「自分は努力をすることができない」とキッパリ言われたことがあります。練習量が少ない彼の方が大会の成績が上だった時は、どうしても自分は劣っていると感じてしまいますが、実際は「違う」だけだと。僕は努力家なので努力を楽しむことができますが、彼は努力を楽しむ僕の世界を理解できません。見えてる世界が違っていてもその世界同士には優劣はない、この気づきが僕の財産です。
一つの物差しのみで他人と比べ続けることからは幸せは生まれづらいという気づき。そもそもが人と人は違うものです。