システム開発会社時代・個人事業主時代を含めて約20年間、プロジェクトマネージャーとして、大小問わず60以上のプロジェクト・事業やプロダクト開発に関わる。
システム開発領域に留まらず、事業・プロダクト立ち上げ~マーケティング・運営まで幅広く担当。また、開発ベンダー・IT部門・事業部門、それぞれの立ち位置を経験。
事業戦略を実現するためのIT戦略、プロセスデザイン、ステークホルダーとのコミュニケーション、統括マネジメントを得意領域とし、ITコミュニケーションコンサルタントとして活動。
2022年2月に株式会社dazzlyを設立し、現在に至る。
略歴
現在の仕事についた経緯
「不確実性が高い」「利害関係者や対立構造が多い」「個々の専門性が高い」、そんな状況の中でずっと、ITとマネジメント業務に携わってきましたが、どこかで「この業界ならではの課題」と構えていました。ただ、ふと周囲を見渡した時、いよいよ世の中全体の課題として浮き彫りになり、そしてその動きは加速していくんじゃないか、と思うに至りました。
そう考えた時、これまで私が現場で培ったITへの向き合い方やマネジメントスタイルは、何かしら世の中に還元できるんじゃないかと自然と思いました。人と組織とITと、いずれも活かすのが難しいと捉えられがちですが、それらを活かすマネジメントをお伝えしていきたいと考えたことが会社設立のきっかけです。
仕事へのこだわり
「専門性の高い仕事をしているのに、自分ができることは何もない」
そんな強烈な劣等感を抱えていた若手時代、私を救ってくれたのは、「わからない人の気持ちをわかる存在になりなさい」という上司の言葉でした。
“できないことは悪”のような業界の風潮に押し潰されそうになっていた私でしたが、「できないなりに役立てることがあるかもしれない」と、自分自身のことだけに目を向けるのではなく、全体を俯瞰して“今やるべき最善のこと”を常に考えるようになった気がします。
プロジェクトが計画通りに進むことは皆無です。事態に柔軟に対応することがどうしても求められるし、自分ひとりでなく、チームで臨んで成果を出さなければならない。関係者の思惑もバラバラで、本来の目的とは異なる横槍も逐一入るし、思い通りにならないことばかりです。
だからこそ、「いかに人を巻き込み、個々の力を最大化して相乗効果を生み、全体にとって最善のゴールに向かうか?」という視点が重要になると思っています。
そんな状態を創り出すために、自分を含めたプロジェクトに関わる人たちが、等身大の自分として真剣に物事と対峙すること。そして、今この局面での「回る力点」を探すこと。その力点にフォーカスして対策を講じること。そうすることで、自然と全体が回っていく、良い循環が生まれるようになります。
ヒトにはそれだけの力がある、それを信じて、日々の仕事に取り組んでいます。
若者へのメッセージ
「何もかもはできなくても、何かはできる」
これは過去、先輩からもらった言葉です。
“何もかも”を求めてしまうと、自分自身も周りも苦しくなって、結果何もできなくなってしまうかもしれない。
そうではなく、自分のできる何か。ほんの小さなことであっても、それを大切に突き進んでほしいなと思います。
今は情報化社会で、無意識に様々なバイアスに触れやすい時代です。
それらを浴び、時に足掻きながら、正々堂々と、自分の直観と価値観はせめて心の中では手放さず、でも決して人に押し付けない。そんな柔らかなスタイルを貫いてほしい、そう願っています。