昭和38年、奈良県出身。奈良県立高田高等学校を卒業後、10年間の会社員生活を経て、平成2年に株式会社ドウカンパニーを創設、アパレル事業を展開。平成9年にリサイクルプラントメーカー事業、平成16年に省エネ・リサイクルコンサルタント事業の経営に取り組み、平成19年にeソリューションサービス株式会社を創設。平成28年にグループ会社としてe Care Partner株式会社、令和3年にe Good Life株式会社を設立、メンテナンス・建築・不動産・保育・介護・福祉など多岐にわたる事業を展開し、今に至る。
略歴
現在の仕事についた経緯
地域柄や時代もあるのでしょうが、先輩や同期のほとんどが経営者になることを夢見ていた時代でした。そのため、私自身も漠然と経営者になりたいと考えていたことが始まりでした。
前述でも述べたアパレルやリサイクル関連事業の経営者として、好況な時も不況な時も、収益をあげて成長できる会社を目指し、我武者羅に働いてきました。その中で、時流に乗りつつも、常にお客様の立場になり、世の中に必要とされる事業を展開していかなければならないということを幾度も痛感し学んできました。
当グループのターニングポイントはリーマンショックでした。
創設時は省エネ機器、リサイクル機器の販売・施工を主たる事業としていましたが、リーマンショックを機に、特に大手企業様から建物管理・設備管理・廃棄物処理などの継続的にかかる経費の削減、適正化の依頼が増加しました。
また、お客様が現状負担している経費の分析、それに基づく提案を当グループからすることにより、現在のメンテナンス事業部の建物管理・設備管理、廃棄物管理の仕事が急増しました。合わせて、大手外食企業を中心にコンプライアンスの強化に取り組むお客様も多くなったことで、事業の基盤を構築することができました。
そこからお客様のニーズだけでなく社会として困っていることを事業として取り入れようという考えで、保育事業や介護事業、福祉事業をスタートさせました。このように会社として様々なサービスに取り組んでいくうちに、どんどん多角化していき、グループ会社になるまでに成長することができました。
仕事へのこだわり
当グループの理念は、「期待を超える、ソリューションの提供」です。これは今あるご縁、これから出会うご縁を大切に、150％の努力を尽くすことで、お客様から求められている以上のものを提供するという意味です。ただ、この想いを当初から思い描いていたかと言われると少し違うように感じます。
起業した時、自分で稼がなければ会社を経営していくこともままならなかったため、理想にこだわることなどできず、なりふり構わず働いていました。目標の組織・体制も思い描いていましたが、それ以前の話で、悪く言えばワンマン、会社の基盤となる人を育てることもできませんでした。
それでも、その時々でベストだと思えることを手探りで続けてきて、やっとこの5年ほどで社内の若手社員が成長し、お客様からのご依頼に＋αのサービスをご提供できるようになってまいりました。
この期間を経験し、今は自分の力ではなく組織力で実績を作っていきたい、何より当グループで働くことに喜びを感じてくれる社員を増やしたいと、意識が変わってきました。
従業員が安心して働くことができ、夢や希望に向かって挑戦していくことで、結果としてお客様の期待を超えるソリューションの提供ができる。
そのためには経営者として、より働きやすい社内環境を作っていかなければなりませんね。
若者へのメッセージ
世代の違いはあるにせよどの時代にも共通して言えることは、20・30代は我武者羅に走ってほしいということです。それは、遅くまで残業をしてプライベートを削ってでも働いてくださいという意味ではなく、仕事をするうえで明確な目標を持ち、そこに向かって情熱を燃やしながらひたむきに走ってほしいという意味です。
私たちは人生の1/3以上を働いて過ごすわけです。せっかくなら毎日を嫌々過ごすのではなく、目標を達成するまでトライアンドエラーを繰り返し、3年、5年でもいいから、一心不乱に取り組んでみる。そうすることで30・40代になって花開き、自身の成長が感じられるようになり、今までと違う世界が見えてくると思います。
また今なら、昭和のビジネスマンがプライベート時間の多くを仕事に費やすことでしか成し遂げられなかったことでも、ITテクノロジーの進化により違う方法でスマートに達成できることもあるでしょう。そういう“日進月歩で進化するテクノロジー”を生かしてどんどん挑戦していってほしいです。
残念ながら人生は、待っているだけで幸運が舞い込むようにはできていません。ただ、目標を思い描いて実践していけばいつか結果はついてきます。良くも悪くも世の中は思い通りになる。人生は自分次第です。だからこそ目標を持ったら、恐れずに強い思いで突き進んでいってほしいですね。